アニメレビュー ら

「ラーゼフォン」 / 65点

2001年1月〜2001年9月放送
原作‥‥‥BONES 出渕裕
監督‥‥‥出渕裕
声の出演‥下野紘 坂本真綾 桑島法子 久川綾 川澄綾子
地球の外からやってくる謎の存在と戦うロボットを描いたSFファンタジーアニメ。
主人公、綾人はふとした事から巨大ロボットラーゼフォンに乗る事に。そんな彼に好意を寄せる遥や恵との恋愛もそれに混じってお話は展開してきます。

「マクロス」と「エヴァンゲリオン」の要素を混ぜたような作品で、ハイレベルなクオリティに、菅野よう子氏による壮大なBGM、謎が謎を呼ぶ展開と、その頃やっていた作品の中では頭一つ飛びぬけて話題になってました。
ただ、私個人としては評価出来ません。何故なら「話がややこしすぎるから」。

三角関係の恋愛はまあいいとして、エヴァを超える複雑奇怪なお話はよほど集中し、更にネットなどから情報を得ないと分かりません(とにかく説明が無すぎ)。更にテレビアニメでは話が終わらず、劇場版で終わるという反則技。これは駄目でしょう。

また、キャラもエヴァ程明確ではなく、皆暗めのヤツばかり。たかだか1回30分なのに、毎回見るのが辛かったです。
複雑な話こそ見応えがある! と思う人は見てみてはいかが? 私はあんましお勧めしませんけど。


「ラーメン大好き小泉さん」 / 70点

2018年1月〜2018年3月
原作‥‥‥鳴見なる
監督‥‥‥セトウケンジ
声の出演‥竹達彩奈 佐倉綾音 鬼頭明里 原由実
ラーメンが大好きな美少女女子高生を描いたグルメアニメ。
美少女JK・小泉さんはラーメンの事以外に一切興味無し。今日もしつこくついてくる友人達をかわし、一人ラーメンを啜りに行く‥‥。
最近、1シーズンに1作くらい現れ始めた「グルメ系アニメ」。本作はタイトルの通り、ラーメンが大好きな美少女が毎回様々なお店に行き、ただひたすらラーメンを食うだけのアニメです。ラーメン以外の食べ物は出てきません。30分で2〜3話構成で、基本的には1話完結型です。

この作品の最大のポイントが「ラーメン」です(そりゃそうだw)。登場するラーメンは全て実在するラーメンで、横浜家系ラーメンや一蘭など、ラーメンマニアではない私でも1/3くらいは知っているお店でした。どれも非常にリアルに描かれており、気合が入っているなと思いました。食べる様子も実に美味しそうで、見た次の日に食べたくなる魅力があったと思います。

ただ、正直褒められるのはそこだけかなと思います(まあ、そこが優秀ならこの作品は合格な気もしなくもないですが)。個人的には本来最も大事な点である「キャラクター」がどうしても好きになれなかった。
まずは何と言っても主人公の小泉さん。美少女だけど極めて無口で不愛想、唯一積極的に接してくれる大澤悠を最後の最後まで無視(というか相手にせず)。可愛いとは思いますが、あそこまで仏頂面だとちょっとどうかと思います。個人的にはあの仏頂面に魅力を感じませんでした。もう少し可愛げがあっても良かったんじゃないかと思いますね。

また、その大澤悠もどうかな、と。あそこまで相手にされないのに、何でそれでも接しようと思うのか謎です。私だったら2〜3話目くらいで諦めると思います(汗)。まあ、ちょっとストーカーみたいになってたから、小泉さんの反応はある意味どうでも良かったのかもしれませんが‥‥。
悠の友人である中村美沙と高橋潤は特に悪いとは思いませんでしたが、主役はどう見たって↑の2人でしたからね‥‥。

ラーメンは悪くなかった。むしろ良かった。でも、その周りのキャラクターがどうも好きになれませんでした。ラーメンが好きな人なら、とりあえずは見てみても良いと思います。


「らき☆すた」 / 78点

2007年4月〜2007年9月放送
原作‥‥‥美水かがみ
監督‥‥‥山本寛 武本康弘
声の出演‥平野綾 加藤英美里 福原香織 遠藤綾
ある高校を舞台に、仲良し女子高生4人の平穏無事な日常を描いたコメディアニメ。タイトルは「ラッキー・スター」の略との事。
非常によく動くOPが話題になった本作。原作は4コマ漫画である為、基本的なストーリーは無く、単発式のイベントが羅列されている感じです。最後5分に本編とは無関係な「らっきー☆ちゃんねる」と呼ばれる漫才入り。

オタク担当なこなた、突っ込み担当のかがみ、萌え担当のつかさ、そして巨乳担当(笑)のみゆきの4人とその仲間達が繰り広げるしょーもない日常は、お手本にしているであろう「あずまんが大王」よりも更に中身が無く、本気で次の日には忘れてしまうようなものばかり。
ハイセンスな演出も無く、シュールなギャグも無し。時折アニメイトの熱いキャラが大暴れする事がありますが、基本的にはごくごく普通のオタッキーなギャグの応酬です。

私はこなたのあんまりにもあんまりなオタク姿にやや引いてしまうし、つかさとみゆきはいまいちキャラが掴みにくかったんですが、かがみは可愛かったし、のんびりと見るには良かったと思います。たま〜にジンと来る話があり、それは良かったんですけどね。

センスに関して言えば「らっきー☆ちゃんねる」の方が圧倒的に凄まじく、出演者の白石稔(声優と同じ名前)と小神あきらが大喧嘩をしてからはEDまでおかしくなってしまう始末で、これは面白かったです。1回だけ出演したゴットゥーザ様はいくらなんでもマニアックすぎる気もしましたけどね(声優・後藤邑子のニックネームで、声も本人が担当)。
オタクな人以外には受けないと思いますが、きっと製作スタッフもそのつもりで作ってるんだろうし、いいんでしょう。


「LAST EXILE」 / 90点

2003年4月〜2003年9月放送
原作‥‥‥GONZO
監督‥‥‥千明孝一
声の出演‥浅野まゆみ 斎藤千和 白木杏奈 森川智之 山崎和佳奈
機械の発展したファンタジー世界を舞台に、戦艦に乗って戦う人達を描いた作品。深夜アニメの鬼、GONZOの10周年記念作品。タイトルは「ラスト・エグザイル」と読み、直訳すれば「最後の追放」。

「天空の城ラピュタ」「風の谷のナウシカ」を連想させる世界観に、CG技術を駆使した空中戦闘を盛り込んだファンタジーアニメで、CG技術に関しては私が見たアニメの中ではトップ3に入る程美麗。軋む戦艦、ハイスピードで画面を疾走する小型飛行機、轟く大砲など、深夜でしかも週1アニメでよくぞここまで出来たと感心します。

お話は飛行機で空中運輸業を営んでいた2人の男女、クラウスとラヴィがふとした事から戦争に巻き込まれていく感じで、戦闘以外に恋愛要素もてんこ盛り。しかし、キャラから萌え臭は出てなかったし、戦闘とのバランスもとれていたので文句はありません。特に敵であったディーオなどのキャラは濃すぎます(ラストも凄いし)。

戦艦の艦長アレックスや相方ソフィアの関係はどことなく「ナディア」を連想させるし、前述したように世界観も斬新ではありません。しかし、それを考慮しても大迫力の戦闘に、美しい映像、魅力的なキャラと、全体的な出来は完璧に近いと思います。
アニメ好きは是非みて欲しいと思います。


「LAST EXILE -銀翼のファム-」 / 92点

2011年10月〜2012年3月放送
原作‥‥‥GONZO
監督‥‥‥千明孝一
声の出演‥豊崎愛生 悠木碧 茅野愛衣 沢城みゆき
「LAST EXILE」の2年後を描いた続編。
世界統一を目論む「アデス連邦」と近隣国との戦いを、ヴァンシップ(飛行機みたいな物)乗りファムを通して描くハイファンタジーアニメ。
物語はアデス連邦に襲われたトゥラン王国の王女・ミリアが空族(海賊の空版みたいなもの)のファムとジゼに救われ、アデス連邦との戦いに巻き込まれていくというもの。
前作はハイクオリティの映像に魅了され、今でも傑作だと思っていますが、まさか8年も経って続編が出るとは思いませんでした。しかもスタッフもほとんど同じだとか。何故今になって続編を作ろうという事になったのかは謎ですが、個人的には嬉しい限りです。

続編の為、ディーオやタチアナなどの人物や、超兵器「エグザイル」など、あらかじめ前作を知っていないと分からない部分も多々ありますが、物語そのものは特に前作とは直接関係ありませんので、初見でも大丈夫だと思います。
さて、このシリーズ最大の特徴はやはり何と言っても圧倒的な映像美だと思います。巨大戦艦同士の壮絶な砲撃シーン、「スターウォーズ」を連想させるヴァンシップによる疾走感溢れる空戦など、深夜枠で一部の人しか見てないのが残念なほどの見事な映像美に、毎回「すげぇな‥」とため息をつきながら見ていました。人型のロボットが出てこないのも良かったと思います。

その映像を盛り上げるのが、王国同士の壮絶な戦いのドラマです。「アデス連邦」「トゥラン」「アナトレー」「グラキエス」など難しい固有名詞が連呼されるので理解するのは大変ですが、一度分かってしまえばギリギリの状況の中でギリギリの決断をし、そして戦いを没入していく国の様を堪能出来ます。
これらだけでも見応え十分ですが、更にキャラも魅力たっぷりです。猪突猛進のファム、補佐役のジゼを始め、一癖二癖もあるキャラが目白押しで、彼らの活躍も見所の1つと言えます。個人的にはMのオーラ出しまくりながらいざという時はやる子のジゼが大好きでした。
キャラクター、物語、映像、どれをとっても最高レベルで、今季(2012年頭)の作品の中では断トツの作品だったと思います。

強いて苦言を言えば、ラストにおけるルスキニアの言動が理解出来なかった事が挙げられます。呆気無くサーラを返しちゃうなら何であんな事をしたのか、と激しく問いたかったです。また、登場キャラクターがあまりにも多すぎて、結果的に少ししか出番が無い人物が多かったのも残念。人物はもうちょっと少ない方が物語を理解しやすかったと思います。こう言っちゃなんですが、前作の人物はタチアナらシルヴィウスの面々を除いてあんましいらなかったかな‥‥。アルとかソフィアとか。
と、文句が全く無いわけではないですが、3拍子揃った極めて優れた作品である事は間違いないと思います。美しい映像を見たい人は是非!
合い言葉は「追い風を祈る!」


「ラブ★コン」 / 80点

2007年4月〜2007年9月放送
原作‥‥‥中原アヤ
監督‥‥‥調べ中
声の出演‥岡村明美 永田彬 東さおり 徳山靖彦
大阪の高校を舞台に、長身の女子とチビの男子との漫才のような恋愛を描いたラブコメ。タイトルは「ラブリーコンプレックス」の略。
長身の小泉リサとチビの大谷敦士は漫才コンビのように仲良し。しかし、いつしかリサは気の合う大谷に恋心を抱くようになる‥‥というお話です。

アニメの前に実写映画になり、ヒットした本作(大谷役の小池徹平は超ハマり役)。少女漫画が原作にも関わらず、男性から女性にアプローチはせず、あくまで女性から男性へのアタックがメイン。
終始漫才のようなドタバタが繰り広げられるものの、その中にふっと恋愛シーンが挿入されているのが特徴で、仲が良すぎる為に恋人になれない2人の葛藤劇がコミカルに描かれています。

服のセンスが光るカラフルな色合い、男女関係無く男が見ても嫌味に見えない魅力的なキャラ、キスシーンを目撃してしまい険悪なムードになる等のお決まりの展開も多かったものの、分かりやすい展開も相まって総じて普通に面白かったと思います。ジャニーズが歌うOPがよく合う作品でした。
岡村明美さんは『ワンピース』のナミとは随分イメージが違いビックリ。永田彬さんって人はアイドルらしいんですが、上手く演じていたと思います。

ただ、登場人物は全員恋愛の事しか考えていない事(もしくは受験)、友達はみんなカップルばかりと、ちと鬱陶しいと思う事もありましたが、まあそれは少女漫画だし仕方ないか。
男女関係無く、コミカルな恋愛物が好きな人は見て損無しです。


「ラブひな」 / 81点

2000年4月〜2000年9月放送
原作‥‥‥赤松健
監督‥‥‥岩崎良明
声の出演‥上田祐司 堀江由衣 倉田雅世 浅川悠
 〃    ‥高木礼子 雪乃五月 林原めぐみ
東大合格を目指し、女の子だらけの温泉宿「ひなた荘」で下宿する浪人生の恋愛を描いた美少女アニメ。原作はサンデーで連載されていた赤松健氏の同名漫画。タイトルは「LOVE ひなた荘」の略らしいです。

ハーレムアニメの代表格と言えばこれ。夜の10時半からという絶妙な放送時間、必ず一人はお気に入りがいるであろう美少女達、ドタバタの中にしっかりと入ったお色気と、オタクに受ける要素は十分。一時期信じられないくらい流行ってました。DVDの売り上げとかも凄かったし、同人も一時期はこればっかだったなぁ。
絵こそ原作とはかなり違うものの、クオリティは余裕で合格、声優陣もこれがきっかけで一躍スターダムにのし上がった堀江由衣さんを始め、実にマッチング。とまぁ、アニメとしてはかなり上出来だと思います。

あとはお話を好きになれるかですが‥‥私は元々ハーレム系アニメが嫌いなので、あまり評価出来ません。
まず、主人公がまったく好きになれない。ナヨナヨしてて、好きと言い出せなくて‥‥と男としてまったく魅力を感じない。となると美少女達の方も自動的に嫌いになってくるわけで、確かに個々の個性なんかははっきりと出てましたけど、「何であんな男が好きなの?」と考えるともう駄目でした。
あと、これ言っちゃ元も子も無いけど、ヒロインの成瀬川なるが、ただ無闇に殴るだけの乱暴女にしか見えませんでした。顔がいいだけの女じゃん。

特別版も放送されるくらい人気になりましたけど、私はOUTです。美少女に振り回される男が見たい人はどうぞ。


R.O.D -THE TV-」 / 80点

2003年10月〜2004年3月放送
原作‥‥‥倉田英之
監督‥‥‥舛成孝二
声の出演‥雪野五月 三浦理恵子 菊地祥子 平田宏美 斎藤千和
現代を舞台に「紙」を自由自在に操れつれる3姉妹と人気作家との交流と、彼女達を邪魔に思う敵との戦いを描いた現代ファンタジー作品。タイトルは「READ OR DIE(読むか死ぬか)」の頭文字をとったもの。

お話の最初はOVAから始まっていて、本作はそこから5年後という設定。3姉妹こそ本作からだが、作家菫川ねねねや後半から登場する読子・リードマンなどはOVAを見ていないと結構分からない点もあります。
クオリティは総じて高く、そこだけ言うなら問題点はありません。また「紙」を使って敵を倒すという設定もただの魔法とはちょっと違う感じがして面白かったです。それと分かりやすすぎる3姉妹の性格なども、悪くはなかったと思います。

ただ後半、香港が沈んだ辺りから、展開が難しくなり、更にまったく解決せずに終わってしまうのが痛くてたまらない。あれからどうなったんだよ!? と言わざるをえない。(26話完結の所を20話で打ち切られた為)。
あと最初に面白いとか言ってた「紙」についても、何だかその特殊性が生かされていないようにも思えました。もっと、斬新な攻撃があったと思うんだけどなぁ。

アニタ役の斉藤千和さんの声はとても良かったが、傑作とは言い難い。得点はあの辺りが妥当でしょ。キチッと終わったらもう6、7点は高くても良かったんだけどなぁ。残念無念。


陸上防衛隊まおちゃん」 / 72点

2002年7月〜2002年12月放送
原作‥‥‥赤松健
監督‥‥‥岩崎良明
声の出演‥こやまきみこ 吉川由弥 堀江由衣 長沢美樹 野島昭生
地球を侵略をしようとする可愛いエイリアンと戦う小学生の女の子を描いた萌え作品。原作は「ラブひな」を描いた赤松健氏の同名漫画。それだけで何となく分かると思います。

本気度1%くらいの侵略宇宙人対策の為に人間側が用意したのが、小学生の女の子3人だった。彼女達はマーチングバンドのような姿に身を包み、戦いに挑むと言ったお話です。
エイリアンとか言うとシリアスなSFを連想しそうですが、まったく違います。萌え萌えな女の子達がハグハグ言いながらぬいぐるみみたいなエイリアンを小突くだけの内容で、シリアスさ0。緊張感の欠片も無く、ひたすらにまったりと萌えだけが描かれています。

で、これも想像出来ると思いますが、私はあんまし好きじゃないです。テーマの欠片も無く、他の萌え作品に比べて何か突出している点も無いこの作品のどこを評価するべきなのか分かりません。まあ、中身が無いからこそ、ひたすらに萌え萌えできるのかもしれませんが、そんなんじゃ満足出来ないよ!(最後まで見たけど)

というわけで、ただ萌えだけを見たい人だけどうぞ。


「リコリス・リコイル」 / 85点

2022年7月〜2022年9月放送
原作………Spider Lily
監督………足立慎吾
声の出演…安済知佳 若山詩音 久野美咲 松岡禎丞
日本を舞台に、人知れず犯罪者を抹殺する組織「DA」に所属する2人の少女の活躍を描いたアクションアニメ。
物語はとある事件の失敗した少女・井ノ上たきなが、喫茶店リコリコで働く錦木千束(にしきぎちさと)と交流しながら仕事をこなしていくという感じです。原作の無い、完全オリジナル作品です。

さて、始まる前は大して注目されていなかったものの、始まると同時に人気が急上昇した本作。物語は2人の美少女の凸凹な交流と、派手なガンアクションが見所です。映像クオリティは極めて高く、ここまでコッテコテの美少女を堪能したのは久しぶりかも(笑)。一方でガンアクションも非常にレベルが高く、特に千束のガンバトルはとてもスタイリッシュでカッコ良かったと思います。

2人の美少女、たきなと千束はまったく別々の性格ながら、その凸凹さがまた本作の魅力でもありました。特にどんな時でもハイテンションの千束は可愛くて好きでした。担当声優の安済知佳さんは知ってはいましたが、正直印象があまり無い人でした。が、本作でバッチリ覚えました。他、ミズキ・クルミと言ったサブキャラも魅力的で、ラジオなどによるとかなり「アドリブ」があったらしく、そういった声優さんらの「愛」がキャラクターをより生き生きとさせていたと思います。
ストーリーも分かりやすく、最後はテロリストとの壮大なバトルでシッカリと盛り上がりますし、凸凹だったたきなと千束の関係がドンドンと良くなっていく流れも素敵でした。ポップなEDも作品に合っていましたね。

欠点は正直無かったと思います。自分の好みど真ん中からはちょっと外れていたので↑の点数ですが、美少女やガンアクションが好きな人だったら十分満足できる作品だと思います。
続編は……この人気ならありえるかも?


「RE-MAIN」 / 85点

2021年7月〜2021月9月放送
原作‥‥‥西田征史・バンダイナムコアーツ・MAPPA
監督‥‥‥松田清
声の出演‥上村祐翔 木村昴 斉藤壮馬 西山宏太朗
交通事故で過去の記憶を失った青年が水球に打ち込む様を描いたスポーツアニメ。「リメイン」と読みます。
清水みなとは優れた水球選手だったが交通事故で記憶を失い、水球の才能も消えてしまう。もう水球はやらないと決めたみなとだったが、ふとした事で再び始める事になる‥‥。
おそらくアニメ史上初めてであろう「水球」をテーマとした作品。私は水球に関しては何も知らなかったので、とても楽しく拝見しました。

ストーリーはふとした事から再び水球を始めたみなとの周りに個性豊かな面々が集まり、練習を重ねて強豪校に挑む、という王道なモノですが、ポイントとしてその中に「主人公の記憶喪失」というエッセンスが入っており、これにより物語中盤から空気がガラッと変わり、「これからどうなるんだろう?」と思わせる良いエッセンスになっていたと思います。

映像は普通でしたが、スポーツ物は動きが多い為、それをキチンと描けていたのは良かったと思います。声優も今をトキメク若手男性声優を多く起用しており、中でもドラえもんのジャイアンでお馴染みの木村昴さんの演技はジャイアンとはまるで違って新鮮でした。OPも爽やかで作品に合っていたと思います。

欠点としてはなにはともあれ超尻切れトンボだという事。ライバルとの戦いに負けて、でもそれでチームもまとまり始めて「これからだ!」という場面で終了。おいおいおいおい! と言わずにはいられませんでした。公式を見る限り、続編の話は出ていないようでしたが、こんな中途半端な終わり方ってあんまりだと思いますね。
映像もストーリーもキャラも良し。是非とも続きを製作してほしいと思います。


るろうに剣心」 / 85点

1996年1月〜1998年9月放送
原作‥‥‥和月伸宏
監督‥‥‥古橋一浩
声の出演‥涼風真世 藤谷美紀 うえだゆうじ 冨永みーな 鈴置洋孝
明治維新後の日本を舞台に「人斬り抜刀斎」と呼ばれた男の壮絶な戦いを描いたアクションアニメ。原作は雑誌「ジャンプ」で連載していた和月伸宏氏の同名漫画で、一時期凄まじいまでのブームを引き起こしました。

普段は温厚だが、一度剣を抜けば鬼のような強さを発揮する剣心と仲間達との交流を描きつつ、彼に仇名す敵との壮絶な戦いが展開すると言った王道な内容。常人離れした必殺技などもてんこ盛りです。
デジタルアニメで、正直クオリティは高いとは言えませんでしたが(和風な感じがしなかった)、努力しているのが分かったし悪くはなかったと思います。ただ、お話が途中から完全にオリジナルになったのは頂けなかったけど。
元宝塚の涼風真世さんが声優と聞いて、最初こそマジかいと思いましたが回を追う毎に違和感も無くなっていったし、他の人に関しても良かったんじゃないでしょうか。

お話こそ、OVAなどを見ないと完結しませんが(一応テレビだけでも終わりはしますが)、総じて標準以上の出来だったと思います。
またこの作品辺りから「有名ミュージシャンがアニソンを歌う」という考えが出始めてきて(ジュディマリとかイエモンとか)、その先陣を切った作品という意味では偉大だったと思います。


「レーカン!」 / 70点

2015年4月〜2015年6月放送
原作‥‥‥瀬田ヒナコ
監督‥‥‥工藤昌史
声の出演‥木戸衣吹 伊藤美来 飯田里穂 M・A・O
幽霊が見えてしまう少女の回りで起きるドタバタを描いた学園コメディアニメ。
天海響(あまみひびき)は昔から幽霊の姿を見たり、声を聞く事が出来る体質であった。物語はそんな彼女がとある高校に転校してくる所から始まり、クラスメイト達と幽霊騒動に巻き込まれるというもの。
「まんがタイム」系列の作品で、いかにもらしい美少女満載でコミカルな作風が特徴。ただ、全体としてみるとコミカルというよりハートフル・プチ感動系のストーリーがメインで、極端な言い方をすると「美少女版花田少年史」。

火災で死んだ女子高生と母親との再開話や、亡くなった祖母の幽霊と話をして料理を作ると言った、ミニ感動系が特に記憶に残りましたね。意外性は無いけど、王道でしんみり来る感じです。
とは言え、美少女萌えてんこ盛りなのは間違いないので、花田少年史並みの感動は求めないように。
非常に若い声優が多いながらも皆ちゃんと出来ていたし、ストーリーもキッチリまとまっており、全体的に粗の無い無難な作品だったと思います。私の好きな女性は天海夕陽(あまみゆうひ)。響のお母さんなんですが、声優が皆口裕子さんですからね。若い声優さんも全然悪くはないですが、やっぱ皆口さんの癒しボイスが最高でした(笑)。
美少女作品が好きなら見ても良いかなと思います。

最後にOPやEDを歌っている「every●ing!」というユニットはヒロインを演じた木戸衣吹さんとクラスメイトを演じた山アエリィだった事をこの記事を書く際に調べていた時に初めて知りました。へえ、あんな、今風の顔した子達だったんだねww


「レイトン ミステリー探偵社 〜カトリーのナゾトキファイル〜」 / 85点

2018年4月〜2019年3月放送
原作‥‥‥レベルファイブ
監督‥‥‥満仲勧
声の出演‥花澤香菜 池田恭祐 小杉十郎太 山村響
20世紀初頭のイギリスを舞台に、美女探偵カトリ―エイル・レイトンの活躍を描いたアドベンチャーアニメ。
レベルファイブの人気ゲーム「レイトン」シリーズの1つ「レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀」を基にしたアニメ作品。ゲーム版は有村架純氏や役所広司氏など有名な俳優を声優として起用してましたが、アニメでは純然な声優さんにバトンタッチ。私が本作を見てたのはまさにその声優さんが目当てだったりします。

私はレイトンシリーズはほとんどやった事がなく、本作のゲーム版もやった事はありません。見た最大の理由はカトリ―を演じた花澤香菜さんのキュートボイスが良かったからというものw 日曜日の朝に彼女の元気いっぱいの声を聞くのが楽しみだったんです。カトリ―自身もお洒落でユーモアもあり、可愛かったですね。

ストーリーは推理物でありながら人が死ぬような事件はほとんど無く、日常的な出来事が多め。これも日曜朝に見るには適していたと思います。嫌味の無いキャラと癖の無いストーリー、子供から大人まで見られる作品だったと思います。
途中途中に本家であるレイトンが登場し、後半になるとカトリ―も参加して、最後はしっかり謎も解決して大団円。実に締まりの良い結末だったと思います。ちなみにレイトン教授の声は大泉洋氏ではなく山寺宏一氏です。

欠点らしき欠点はあまり無かったですが、推理がかなりハイスピード&ネタ不足で、見る側が推理するのは少々無理があった事。少なくとも、こっちが推理で犯人を捜すのは難しかったと思います。
日曜朝を一年間彩ってくれた秀作だったと思います。花澤香菜ファンでなくとも、楽しめる一作です。


「RAINBOW -二舎六房の七人-」 / 90点

2010年4月〜2010年9月放送
原作‥‥‥安部譲二 柿崎正澄
監督‥‥‥神志那弘志
声の出演‥小山力也 小栗旬 朴ロ美 藤原啓治 羽染達也 貫地谷しほり
昭和30年(1955年)の日本を舞台に、様々な理由で少年院に送られた6人が、「アンチャン」と呼ばれる人物と出会い、強く逞しく生き抜いていく様を描いたバイオレンスヒューマンアニメ。原作は「塀の中の懲りない面々」で有名な安部譲二。何でも「実話」らしいです(本当かな?)。
物語は暴力事件などで6人の少年が少年院に送られる所から始まります。同じ房内で桜木と言う男(アンチャン)と出会い、7人で生き抜こうと決意するというものの、それを阻む困難が待ち構えている‥‥というものです。

大きく前半・後半に分かれており、前半は少年院での暮らし、後半は出所後の物語と言った感じです。
冒頭に「本作の暴力描写は時代性を考慮し、必要と判断します」と注意書きが出ており「そんなに凄いのか?」と最初は舐めてかかってましたが、凄いです。

特に前半、少年院編は目を背けたくなるほどの凄まじさです。看守・石原は桜木を目の仇にしており、殴る蹴るは当たり前、食事を与えない、独房に閉じ込めて殺そうとするなど陰惨そのもの。更に、担当医師・佐々木は同性愛者でジョーを犯そうとしたり、と本当凄いです。
しかし、そんな地獄のような中で7人で固い絆で生き残ろうし、その姿が実にカッコイイんです。軟弱な美少女アニメじゃ決して感じられないカッコ良さでした。

そして、この作品の特に良い所が、後半皆が出所した後です。こういう作品は皆が別れてしまう事が多いんですが、本作は出所後の物語にもしっかりとした「友情ドラマ」が用意されており、これがどれも実に秀逸な出来なんです。前半があるからこそ後半が「濃い」ものになっており、そう思うと壮絶な暴力も必要だったと言えます。

クオリティは「男臭い作品を作らせたら天下一品のバップ」なだけあり、申し分無し。女性があまり出てこないのもバップらしいですね。でも、そんなスタンスが私は大好きです。
で、一番のポイントは声優でしょう。俳優の小栗旬さんが主人公マリオを演じているんです。「獣王星」での棒読み演技を知っているだけに不安いっぱいでしたが、たった数年で随分とレベルを上げており、普通に聞ける程になってました。他に貫地谷しほりさんが出てましたが、彼女はもうちょっと修行が必要ですな‥‥(汗)。他は特に問題無し。個人的には看守・石原役を演じた石井康嗣さんの狂気に犯された笑い声が耳から離れません。

原作にはまだ続きがあるらしいですが、アニメはアニメできっちり終わってましたし、私はこれで大満足です。メタリックなOP、EDも良かったと思いますし、「けいおん!!」を(たまに)差し置いてこちらを見て正解だったと思います。
重厚なドラマを堪能したい人は是非見てみてください。


レジェンズ 甦る竜王伝説」 / 85点

2004年4月〜2005年3月放送
原作‥‥‥ウィズ(WiZ)
監督‥‥‥大地丙太郎
声の出演‥岡村明美 那須めぐみ 鈴木真仁 南央美
ニューヨークを舞台に戦争を繰り広げるモンスター達と、それに介入する人間達との交流を描いた現代ファンタジー作品。
「ポケモン」、「デジモン」と同じ系列のモンスターとタッグを組んで闘う作品。メディアミックスも相当なもんでした。んが、前者2つとは比べ物にならないくらいにスケールがデカく、また友情と言ったものに焦点が当てられていて、とても面白かったです。舞台がニューヨークってのもモンスターバトルとアベコベで斬新。

クオリティははっきり言って低いです。ほとんどを海外で作っていたようですし。正直、監督が大地丙太郎でなければ、酷い駄作になっていたでしょう。
その大地監督のお陰もあり、演出は非常に切れ味良く、時にお笑いに、また時に真剣に描かれています。またモンスターも個性豊かで、彼らと子供達との交流も一つの見所として楽しめます。人間側もシュウの底抜けな明るさなど好感触(嫌味が無いのが特)。

最初は普通の展開なものの、後半は無数のモンスター達による戦争が加速していき、凄まじいスケールになります。それでありながら、友情などが影を潜める事無く描けていたのは見事。見応え十分。時々ググッと来る話もあって良かったです。

とにかく絵柄は雑な事この上ないですが、それを補って有り余る程の話の面白さ、演出が面白かったです。見てない方は是非どうぞ。


RED GARDEN」 / 89点

2006年10月〜2007年3月放送
原作‥‥‥GONZO
監督‥‥‥松尾衡
声の出演‥富坂晶 新谷良子 沢城みゆき 辻あゆみ 子安武人
現代のアメリカを舞台に、謎の組織によって殺され、偽りの体を与えられ、正体不明のモンスターと戦う事になってしまった4人の少女を描いたSF群像劇アクションアニメ。タイトルは「レッド・ガーデン」と読み、意味は「赤い庭」。

アメコミのような独特の絵柄、最初はただ出てくるモンスターを倒すだけで、自分がどうなり、何をするのかも分からないグロくて謎なストーリー、やたら色彩豊かなOP、ED‥‥。
と、萌えの欠片も無い昨今のアニメ好きからは何とも敬遠されそうな作品ですが、これは非常に「味」のある作品だったと思います。
昼は普通の生活を送り、夜はモンスターと戦う。昼はそれぞれ友情、家庭事情、恋愛、生活と言ったリアルな悩みに翻弄される様子が丁寧に描かれ、夜はただ生きる為に我武者羅に戦う。その不自然なまでの同時進行が非常に面白く、どちらも先はどうなるのだろう、と期待させます。

戦いの方は最終回に詰め込みすぎた感があったし、作品のキーになるはずのリーズの存在意義もいまいち分からんかったですが、どちらもおざなりにする事無く完結させたのは見事。それにしても敵だったエルゼとか報われなかったなぁ。
それと声優さんの演技が素晴らしかったです。特に「ギャラクシーエンジェル」での競演が嘘のような演技を見せ付けた新谷良子さん、沢城みゆきさんは最高。子安武人さんの血を吐かんばかりの壮絶演技には言葉もありません。

アニメ好きとかに関係無く、是非多くの人に見てもらいたい作品です。
最後にDVD宣伝用のCMだけは最悪でした(汗)。


「レベルE」 / 80点

2011年1月〜2011年3月放送
原作‥‥‥冨樫義博
監督‥‥‥加藤敏幸
声の出演‥浪川大輔 細谷佳正 明坂聡美 子安武人
記憶喪失の宇宙人が地球で様々なトラブル・騒動に巻き込まれる(首を突っ込む)SFアニメ。
物語は高校進学の為に山形にやってきた青年が突如現れた記憶喪失の宇宙人と遭遇する所から始まり、何だかんだで同居し、そのまま色々なトラブルが巻き起こるという流れです。とは言っても、物語はオムニバス形式になっていて、主人公のバカ王子以外のメンバーは比較的流動的です。
少年ジャンプの黄金期を彩った漫画「幽☆遊☆白書」の冨樫義博の漫画をアニメ化した作品で、何故か10年以上経過してからのアニメ化。理由は分かりませんが、個人的にこの作品は単行本も持っていたので嬉しいです。
で、中身も嬉しいくらい変わっていません。憎たらしい事この上無い性格のバカ王子を初め、怒りやすいクラフトらは非常に魅力的。また、浪川大輔さんを初め、これまた声優が面白いくらいにピッタリ。まさかこのせいでアニメ化が10年も遅れたとか?(んな事無いか)。
物語も基本的には原作のままで、個人的にカラーレンジャーはあまり好きではないのですが、マクバク族サキ王女の話はやっぱり最高に面白かった。どの話も冨樫氏の趣味的な色合いと「幽☆遊☆白書」のテリトリー話などに通じる知的な策略などが上手く出ていて、原作を知らない人でも楽しめる作品だと思います。
原作にあった「ハネムーン編」が無かったのは残念ですが、全体的なクオリティも高く、原作から大きく逸脱する事も無く、無難と言えばそうかもしれませんが、良質な作品だったと思います。
ただ、どうしてOPが栗山千明嬢なのかは、今でもよく分かりません‥‥。それなら、せめてルナ王女役として声優をやってほしかったです。まあ、中川翔子さんも良かったですけどね(最初聞いた時は声が低くて分からなかった)。


錬金3級 まじかる?ぽか〜ん」 / 78点

2006年10月〜2007年3月放送
原作‥‥‥がらくたはうす
監督‥‥‥八谷賢一
声の出演‥斉藤桃子 平野綾 生天目仁美 明坂聡美
4人のモンスター美少女達の生温い日々を描いた萌え萌えコメディーアニメ。
OPが異様な程ゴシックな曲だったので、どれだけ耽美な作品かと思いましたが、中身はミステリアスさの欠片も無い超ド級の萌えアニメ。アキバ系以外にはまず受けんでしょう。

15分完結のコントが並んでおり、毎度さしたるドラマも無く、温泉に行ったり、月見したり、納豆ジュース飲んだりと、のっぺりとしたお話が展開します。なので、お話よりもキャラを愛でる事こそが目的だと割り切るべきでしょう。

しかし、そのキャラにも大きな問題が。確かに皆とても可愛いんですが、彼女達は萌えを通り越して「馬鹿」なんですよね。ポストが何なのか知らないし、通販はお金が要らないと思っている。暢気にパンツを見せて魔法を唱え、たぬきにばかされ、ちょっといい男がいれば思考停止。ここまでお馬鹿な子達は早々いません。

‥‥と、そうやって冷静に見なければ、萌え温泉でまったり出来る事間違い無し。「撲殺天使ドクロちゃん」のOPを超える恐るべきEDもある意味必聴の価値あり。
そういう感じの作品です。


ローゼンメイデン」 / 83点

2004年10月〜2004年12月放送
原作‥‥‥PEACH−PIT
監督‥‥‥松尾衡
声の出演‥真田アサミ 沢城みゆき 野川さくら 田中理恵 桑谷夏子
ゴスロリ服を着た生きた人形「ローゼン」達と引きこもりの少年の心の交流を描いたアニメ。そのローゼン達は互いに戦いをしてるので(仲が良いのが大半ですが)アクションもあります。タイトルを直訳すると「薔薇の処女」。原作の漫画は英語表記なんですが、アニメでは分かりやすいようにかカタカナ表記。

ゴスロリ服を着たツンデレキャラ達のお笑いチックな日常(主人公の日常生活復帰話もあり)と真剣なバトルが絶妙に混ざった作品で、割合は6:4くらい。バロック調の音楽なども使用してはいるものの、舞台はあくまで現代なので、それほどゴシックな感じは見受けられません。

キャラクターが大ヒットしましたが、私は最初の印象で「甘美なゴスロリアニメ」を期待してたので、ちとコケました。思い返せばコメディは萌え萌えで面白かったし、戦いもクオリティが低いわけではなかったんですが、とにかく期待してた展開ではなかったので、どーも最後まで納得出来なかった感あり。ローゼン達が互いに戦う理由がはっきりあるものの、結果的に水銀燈としか戦ってなかったし。

唯一の長所と言えば声優さん達の演技。沢城みゆきさんを始め、野川さくらさん、桑谷夏子さん、そして一番光っていた田中理恵さん。彼女達の演技はいいと思いました。特に野川さんのロリ声は強烈でしたね。
でもまぁ、それでもいい得点はつけられない。色々と消化不良と言った感じの作品でした。残念!


ローゼンメイデン トロイメント」 / 85点

2005年10月〜2006年1月放送
原作‥‥‥PEACH−PIT
監督‥‥‥松尾衡
声の出演‥真田アサミ 沢城みゆき 野川さくら 田中理恵 後藤沙緒里
「ローゼンメイデン」の続編。今回は前で描ききれなかった「アリスゲーム」(ローゼン達が互いに戦う理由。最後に一人になるとアリスという存在になれるというもの)が最後まで描かれています。1クール。せっかくなら両方連続でやれば良かったのに。
ちなみに「トロイメント」とはドイツ語で「夢のような」という意味。

中途半端で終わっていた「アリスゲーム」がメインになっている為、最初こそお約束のお笑いがメインですが、後半はほとんどシリアス路線。ラストの真紅VS薔薇水晶を始め、クオリティは前作以上に安定してます。

んが、肝心のアリスゲームがまーた曖昧に終わった感があります。「アリスになるとどうなるのか?」「お父様は一体何故、互いを殺し合う事などさせたのか」などが続編でも結局分かりませんでした。
それと前も思った事ですが、せっかくゴシック調の作品なんだから、戦闘は肉弾戦ではなく、もっと知的なゲームにしてほしかった。ガリガリの肉弾戦は似合わないでしょう。

とまあ、文句も出てしまいましたが、今回はそれなりに突っ込んだ話までやってくれましたし、面白かったと思います。もう1回続編を作って、今度こそは完全に終わらせてくれ。


「ロウきゅーぶ!」 / 70点

2011年7月〜2011年9月放送
原作‥‥‥蒼山サグ
監督‥‥‥草川啓造
声の出演‥花澤香菜 井口裕香 日笠陽子 小倉唯 日高里菜
小学生の女の子達がバスケットボールに励むロリっ娘バスケアニメ。
高校生・長谷川 昴(はせがわ すばる)はバスケ部に所属していたが、とある事情でバスケ部は休部になってしまう。その時、姉のススメで小学生のバスケ部の顧問になる事に‥‥という物語。
人気ライトノベルをアニメ化した作品で、キーワードはズバリ「ロリ」と「バスケ」です。
見事なまでにロリロリな5人の小学生の女の子達が体操服姿で時々お腹も出したりしながらバスケしてる姿を見てハアハアするアニメ、と言ったらアレですが、おそらく全体の6割がそれを意識していると考えて良いでしょう。花澤香菜嬢や井口裕香嬢など「いかにも」な声優陣もそうですし、見た目なんかどう見ても「萌え」と「アキバ」と「オタク」の道一直線ですからね。
更に小学生なのに着替えをしているシーンやお風呂に入っているシーンがあったり。‥‥いいのか? それ。未成年なんでしょう? ‥‥まあ、いいか(笑)。
しかし、ならバスケの部分はおまけなのか? というと実はそうでもありません。各メンバーにはしっかりと役割分担があり、ちょくちょく専門用語も出てきたりして、決しておざなりにはなっていません。特に一番下手だったひなたが頑張って上達し、ラストの硯谷女学園との練習試合において見せた低い姿勢でのドリブル抜き、そしてリバースショット(ゴールを背にしてボールをほおる事)を決めたシーンなどは「うおっ!カッコイイ!」と素直に思いました。
激しいシーンでの顔の崩れを始め、クオリティは決して良いとは言えませんでしたが、ロリ(萌え)とバスケ(スポーツ)のバランスは思った以上に良好でした。
気になる人は見てみてはいかが?
ちなみに、日笠陽子嬢ってあんなロリ声も出せるんですね、器用な人だ‥‥(笑)。


「ログ・ホライゾン」 / 85点

2013年10月〜2014年3月放送
原作‥‥‥橙乃ままれ
監督‥‥‥石平信司
声の出演‥寺島拓篤 前野智昭 加藤英美里 中田譲治
人気MMORPG(オンラインゲーム)の中に閉じ込められてしまったプレイヤー達が、仮想現実の中で生きていく様を描いたファンタジーアニメ。
人気オンラインゲーム「エルダー・テイル」にてとあるトラブルが発生した。プレイヤー達がゲームの中に取り込まれ、ログアウトできなくなってしまったのだ。主人公シロエもその中の一人。彼は仲間達と共にその世界で生きていく事となった‥‥。
「人間がゲームの中に取り込まれてしまった系」はぶっちゃけマンガやアニメの世界ではあまり珍しくありません。例えば「.hack」や「ソードアートオンライン」、古くはライトノベルの登竜門・電撃小説大賞の第一回金賞受賞作「クリスクロス」もそうでした。
本作の特徴は確かに戦いも描いているものの、それよりも「新しい世界で生きる事」に重点が置かれている事だと思います。モンスターとの戦いはあくまでお金を稼ぐため、経験値を稼ぐ為であり、倒すべきボスがいるわけではありません。目的は現実世界と同じく「生きる事」。ギルドという仲間を作り、アキバの街を作り上げ、大地人と言われるNPC(ノンプレイヤーキャラ:RPGで言う街の住人)達との交流など、その世界で円滑な生活を送る事が丁寧に描かれており、これはとても斬新で面白いと感じました。
キャラも個性的で良かったですね。腹黒と評されるシロエ、ロリヒロインのアカツキなどはもちろんですが、戦い以外で活躍する人、例えばマリエやレイネシアなども光っていたと思います。
映像は普通。極端に悪いわけでもなかったですが、とりたてて凄いとも思えなかったかな。まあ、この作品はそれで良かったと思いますけど。
残念なのは、この時点では話が完結しない事。「現実世界に戻れるのか?」という最大のポイントがまったく解決せずに終わっているので、はっきり言って生殺しです。2014年の秋に続編が放送されるらしいので、そちらまでちゃんと見てこそ、この作品は評価できるかと思います。
とは言え、一風変わったオンラインゲーム系アニメが見たい人は是非ともどうぞ。


「ログ・ホライズン(2期)」 / 85点

2014年10月〜2015年3月放送
原作‥‥‥橙乃ままれ
監督‥‥‥石平信司
声の出演‥寺島拓篤 前野智昭 加藤英美里 中田譲治
タイトルの通り第2期目です。
前作が「無秩序だったエルダーテイルという世界で生きる事」をメインとしていたのに対し、今回は「その上でどうやって生きるのか?」という部分に焦点が当てられていたと思います。
その為、シロエだけでなく、己の壁を乗り越えようとするアカツキ、エルダーテイルに混乱をもたらそうとする者達と戦うにゃん太、自分達はこれからどう生きていけばいいのか迷うミノリ達新米組など、それぞれに焦点が当てられた回があり、全体的に群像劇的な雰囲気だったかなと思います。
共通する敵を出してみんなしてやっつけるという安易な展開にはせず、戦い方にしろ生き方にしろ、各々の考えを描いていくというスタイルは新鮮で良かったですね。オンラインRPG、つまり性別も人種も異なる色々な人が混在している世界というのを上手く表現出来ていたと思います。
本作は前作以上に登場人物が多く、画面に出てくる人物がほぼ全員名前付きで、数十人いるという大所帯ですが、それが本作では非常に長所になっていたと思います。だからこそ「奈落の参道」のような大規模な戦いは燃えました。
個人的に印象に残ったシーンは、現実世界では相当の廃人っぽそうなウィリアムがレイドボスにボロ負けした後に仲間達に放ったゲーマー魂を絞り出すかのような演説。いやぁ、心に染みましたね。オイラも筋金入りのゲーマーだからよく分かりますw
他にも実は男の娘らしいてとら、乱暴者のデミクァスを尻に敷くウパシ、カエルスーツが似合うレオナルド、ロマンスに発展しそうでしない五十鈴とルディなど、キャラクターの魅力は今期見ていた作品では断トツだったと思います。
残念な点は、第2期でもまだ物語が完結しない事。というか、更に腹黒そうな人達で出てきて、あと2〜3回はシリーズが出来そうな勢いです。まあ、それは嬉しい事でもあるんだけど。
強烈なインパクトは無いのでこの点数ですが、何だかんだ言って、こういう作品の方が記憶に残るんですよね〜(笑)。


「ログ・ホライズン 円卓崩壊」 / 75点

2021年1月〜2021月3月放送
原作‥‥‥橙乃ままれ
監督‥‥‥石平信司
声の出演‥寺島拓篤 前野智昭 加藤英美里 田村奈央
実に6年ぶりとなる第3期です。その間に原作者が脱税で捕まったりしました(汗)。
基本的なスタンスは変わっておらず、もはや現実世界に戻る事なんて誰も考えておらず(汗)、「エルダーテイル」という世界でどう生活するかが描かれています。今回は話が大きく3つに分かれており、アキバのリーダーを決めるアキバ総選挙、海外サーバーに行ってしまったクラスティさん達のお話、そしてアキバを襲った謎の敵とミノリ達が戦うという3つです。

キャラクターや声優は6年も経ったものの変わらず。相変わらず物凄い数ですが、それが本作の面白さの1つなので問題無し。クオリティやBGMも特にこれまでと大きくは変わってなく安心しました。OPは今話題のガールズハードロックバンドBAND-MAIDが担当しており、ハードな曲が意外にも本作にマッチしていました。

ストーリーは最初のアキバ総選挙の時は「更に政治色が濃くなってるな‥‥」とちょっと辟易したんですが、クラスティさん達の話からはアクションシーンが増え、最後はみんなしてレイドバトルとログホラらしい展開で楽しめました。個人的には最後のレイドは是非ともシロエ達に活躍してほしかったんですけどね。

欠点としては、これはもう続編アニメでは仕方ない事ですが、キャラクターや世界観の説明がほぼ無いという事。特に本作はキャラクターが数十人にも及ぶ上に世界観が特殊な為、どんな世界で誰がどんな事をしているのか説明が無いと付いていけないと思います。逆に分かっていればいきなり楽しめるという事でもありますが。

正直3期までやるとは思っていませんでした。こうなったら2〜3年置きにやってほしいですね。

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