I AM GHOST (アイ・アム・ゴースト) |
出身地‥‥アメリカ ジャンル‥‥メタルハードコア |
![]() LOVER'S REQUIEM / 2006年作 / 86点 |
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アメリカ出身のゴシカルメタルハードコアバンドの1枚目。 端的に音楽性を表すなら「ゴシックなブレット・フォー・マイ・バレンタイン」。ABメロではモダンなグルーヴ感で猛進しながらも、サビではKeyやヴァイオリン、女性Voを用いたゴシカルなメロディで歌うというパターンで、美麗なVo、ネオクラシカルなGtも相まって、非常に聞きやすいです。 デスVoもありますが割合は20%程度。疾走感は抜群で、どの曲もとにかくキャッチーで、強烈なまでに即効性があります。 ‥‥まあそれは前半だけで、後半になると狭〜いバラエティのせいもあってか、急につまんなくなったりもします。ミドルやバラードになると急激に高揚感が激減し、「メタルハードコアの弱点」が露出しちゃったりしてます。やっぱこの手のバンドは爆走してナンボなのか? ただ、メタルハードコアバンドの中でもゴシカルな要素を取り入れているってだけで私ん中では頭一個飛び抜けてますけどね。 お気に入りは「Killer Likes Candy」。「殺人者は飴が好き」って意味なんですかね? だとしたら洒落てますね(音楽の感想じゃないって?)。 これからどう進化していくのか、楽しみなバンドです。 |
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![]() THOSE WE LEAVE BEHIND / 2008年作 / 70点 |
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3枚目。 ジャケットからして耽美性が無くなっていたので、何となく嫌な予感はしていたんですが、それは見事的中。はっきり言っちゃっていいかな? かなりつまらない作品です。 MY CHEMICAL ROMANCE風のエモ要素に独特の耽美なキャッチーさ(?)を盛り込んでいる事がこのバンドの最大の売りだったはずだったのに、本作は耽美性が大幅ダウン(ヴァイオリン奏者のおねーさんは脱退)。他よりちょっとメロディが良い程度のエモ系バンドになっちゃってます。 元々演奏技術の高いバンドではなかったですが、前作は無茶苦茶なまでに張り切っていた感があり、落ち着かないDrもまだ許せました。しかし、本作は本格的に落ち着いてしまっており、ついでにメロディも起伏に乏しくなり、全てがスケールダウンしてしまった気がします。 「KILLER LIKES CANDY」や「PRETTY PEOPLE NEVER LIE, VAMPIRES NEVER REALLY DIE」クラスの曲も無いし‥‥あー、これ以上は文句しかないんでやめます。 お気に入りは「THOSE WE LEAVE BEHIND」。以前の面影が一番ある曲。他は大した事ありません。 うーん、残念です。 |
ICED EARTH (アイスド・アース) |
出身地‥‥アメリカ ジャンル‥‥メロディック・パワーメタル |
![]() SOMETHING WICKED THIS WAY COMES / 1998年作 / 80点 |
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アメリカ出身の5人組バンドの多分6枚目。 方向性は実に硬派な正統派ながら、スラッシュ気味なギターが目立っているというもの。場所によってはアメリカらしいへヴィ・ロック、ハードコア的味わいも感じます。そう感じるのはおそらくVoが北欧系の哀愁スタイルではないからでしょう。感情で吼えるタイプですが、なかなか味があると思います。 哀愁大好きとかって人にはちと難しいかもしれないですが、がっつりと構えて聞くとこれまた格好良いんですね。メタルらしいガリガリ感、鋭利感をこうもストレートに表現しているバンドは貴重ですね。 ミドルがメインですが、ダレずに聞けるのも良し。勿論、これはスタイル云々もそうですけど、メンバーがうまいってのが大前提ですけどね。 お気に入りは「MELANCHOLY」。おそらくこのアルバムの中で最も歌メロに気を使っている曲だと思います。こういうのがあと2つあれば90点代行けたかも。 古き良きメタルを聞きたい方は是非どうぞ。損はしないと思います。 |
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![]() HORROR SHOW / 2001年作 / 60点 |
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6枚目。 タイトル通り、本作はホラー映画に出てくる怪物をテーマとしており、「狼男」「ドラキュラ」「フランケンシュタイン」など、安直ですが期待感を煽るものばかり。 しかし、正直に言ってこれがどうにもこうにも面白くない。理由は何と言っても「歌メロの地味さ」につきます。恐怖映画を題材としてるかは分かりませんが、キャッチーさはほぼ皆無で、故にサビメロの目立たなさは天下一品と言えます(苦笑)。 それと前作からそうでしたが、どうしてこのバンド、Drの音がちゃちいんですかね‥‥。パッスンパッスンって音が非常に間抜けで、全然おぞましい雰囲気を醸し出していない。しかも疾走曲が無いので、ミドルだとより間抜けさがクローズアップされてしまう‥‥。 あと、全体を通して思ったのが、それぞれのモンスターらしい雰囲気を出してほしかった。ドラキュラをテーマにした曲なら、せめてゴシカルな雰囲気くらい出してよね。 お気に入りは「Transylvania」。ドラキュラの生まれ故郷「トランシルヴァニア」を題材にしたスラッシーなインスト‥‥って何故にインスト? まあ、カッコいいからいいけど。 |
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![]() THE GLORIOUS BURDEN / 2004年作 / 70点 |
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7枚目。 Voが元JUDAS PRIESTのティム・オーウェンズにチェンジしてます。前のVoは上手いのか下手なのかも判別しにくい微妙な声だったので、このチェンジは大賛成。 ただ、それ以外はほとんど変わりは無く、パッスンパッスンのDr、いまいち盛り上がらないサビメロなどは健在(しないでほしかったんだけど)。これがどうしてヨーロッパで大人気なのか分からん。。 にも拘らず30分近い3部作はそれなりの出来ってのが意味分からん。 周りの人達はこのバンドを凄く褒めるんですが、私はどーしてもそこまでは好きになれないなぁ。 |
ILLNATH (イルナス) |
出身地‥‥デンマーク ジャンル‥‥メロディック・デスメタル |
![]() CAST INTO FIELDS OF EVIL PLESURE / 2003年作 / 84点 |
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デンマーク出身の爆走メロデスバンドの1枚目。 内容はKey入りまくりのキラキラデスメタル。そこにガリガリのGtと様々な声(絶叫や喚きなど)が入り、他のメロデスに比べるとやや濃い目の音楽となっています。某大手メタルサイトでは「ヒステリックなクレイドル オブ フィルス」なんて言われてました。 Voが他のメロデスバンドに比べると強いので、若干は邪悪性は感じますが、基本的にはカダクロスと同系のひたすらにメロディアスなメロディを奏でているので、初心者でもイケると思います。 ド派手なシンフォニック・デスメタルが聞きたい方は是非聞く事をお勧めします! |
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![]() SECOND SKIN OF HARLEQUIN / 2006年作 / 86点 |
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3年の時を経て世に出た2枚目。 何もかもがやりすぎだった前作に比べると、非常に落ち着いた感じになってます。爆走曲は無いし、無茶苦茶なソロなどもありません。 ただ、メロディーの威力そのものは落ちてないと思います。シンフォニックなKeyはやっぱ聞いてて気持ちいいし、人間の声とは思えないカラスの絶唱のような喚き声(笑)とグロウルの使い分けなども相変わらず冴えてはいるので、「爆走してたから好きだったんだ!」とか言う人でなければ十分楽しめると思います。私は結構楽しめました。 お気に入りは「PIETA」、Gtメロがすんばらしい曲です。タイトルは何語なんでしょうか? 確かにインパクトは減りましたが、これはこれで長く聞けそうな気のする作品だと思います、はい。 |
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![]() THIRD ACT IN THE THEATRE OF MADNESS / 2011年作 / 83点 |
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5年ぶりの3枚目。 ほとんどのメンバーが脱退してしまったらしく、ライナーに書いてあるメンバーは僅かに3人。Voが女性になっていますが、しっかりとデスVoが出ているので特に問題無し。 さて、このバンドと言えば「シンフォニックな味付け満載のメロデス」なわけですが、本作は過去最高にシンフォニックアレンジが控え目で、Gtがメインの場面が非常に多くなっています。個人的にはKeyだろうがGtだろうがクサいメロディを聞かせてくれるなら全然OKなんですが、正直メロディの威力も少々落ちてる感じです。それでも十分クサいですけどね。 また、私個人は結構ここが気になったんですが、疾走系の曲でも途中でペースダウンする場合が多く、心地良さが最後まで持続しない事が多かったです。あとベースがちょっとうるさい(汗)。 今までの中でどれが一番好きか? と言われればやっぱり1枚目にはなってしまいますが、モダン化の「モ」の字も無い、純粋なヨーロピアンメロデスを本作でも貫いてくれているのは嬉しい限り。メロディは少し落ちてもいいから、ずっとこの路線は続けていってほしいですね。 お気に入りは「Lead The Way」。本作最長にして最高にメロディアスなナンバー。う〜ん、クサい! こういうのを聞くと自然と顔が笑ってしまいますよ。 世間の荒波に負けずに頑張って下さい! 極東から応援してます(笑) |
IMPELLITERI (インペリテリ) |
出身地‥‥アメリカ ジャンル‥‥メロディック・パワーメタル |
![]() STAND IN LINE / 1988年作 / 80点 |
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超イングヴェイ男、クリス・インペリテリの1枚目。Voは元レインボーの絶叫男グラハム・ボネット。 高速Gtを駆使したネオクラシカルなメロパワで、私は聞いた事が無いんですが、イングヴェイとグラハムが組んだアルカトラスに近いらしいです。 私はパクリだろうが格好良いフレーズさえ弾いてくれればそれでいい男なので、世間の声は気にしません。というわけで、早いし格好良いし、歌メロもクールだし、全然OKです。 お気に入りは「STAND IN LINE」。グラハムの絶叫とクリスの高速Gtの映える名曲だと思います。あと「SINCE YOU'VE BEEN GONE」はやっぱ最高っすね。 |
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![]() ANSWER TO THE MASTER / 1994年作 / 82点 |
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当時流行だったモダンに接近し、大顰蹙を食らった2枚目をすっ飛ばして3枚目。 Voにロブ・ロックを加え、ヘヴィ・メタル以外の何物でも無い音楽をやってます。前(1枚目)に比べるとネオクラシカルな部分が減り、より普遍的なメタルになった感じがします。勿論、早弾きもあるし、正統派よりもスピード感もありますけど。 後半ミドルが主体になりややダレますが、前半の畳み掛けるようなナンバーの応酬は実に素晴らしいです。 お気に入りは「THE FUTURE IS BLACK」。メロディアスなサビがたまりません。 |
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![]() SCREAMING SYMPHONY / 1996年作 / 86点 |
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4枚目。 どこを切ってもインペリテリです。方向性はまったく変わっていません。 常人で決して出来ない脅威の早弾きナンバー「17TH CENTURY CHICKEN PICKIN'」、彼のファストナンバーでも特に人気の高い「RAT RACE」を始め、どれもアグレッシブでキャッチーで分かりやすいです。 リフがどれも同じで、つまる所同じ曲ばっかじゃん、という文句も当然あるような内容ではありますが、良い曲ばっか並んでるって事にしません?? お気に入りは上記に挙げた2曲。どちらも1回は聞く価値があると思います。あと「KINGDOM OF LIGHT」もかなり格好良いです! |
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![]() EYE OF THE HURRICANE / 1998年作 / 78点 |
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5枚目。 変わりなし。ただ、ダウンチューニングした曲もいくつかあったり、アコギを使って「静」を演出した曲があったり、途中からガラリと雰囲気が変わる曲があったりと、前よりもバラエティに富んだ内容になってます。 作った方としては満足なんだろうけど、「インペリテリ=疾走とネオクラ」と考えてる私としては、捨て曲が多かったかな〜というのが正直な意見だったりして。 お気に入りは「ON AND ON」。超珍しい全てアコギのみのバラードナンバー。しかし、この切なすぎる哀愁はたまりません。 それにしてもメンバーの格好、今見ると死ぬ程ダサい‥‥。 |
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![]() CRUNCH / 2000年作 / 74点 |
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6枚目。 「CRUNCH」はザクザク刻む、という意味。その名の通り、これまでの中で最もヘヴィで激しく、そして実験的要素の濃いアルバムです。 典型的なインペリテリナンバーは若干減り、モダンと呼んでも良いくらいにガリガリした香りのするナンバーが増えました。 確かに全体的な印象は「色々な曲があるな」と言えますが、それが良いかは個人の問題。私は前述したようにワンパターンでもいいから早くて分かりやすいのを望んでいたので、やっぱし残念という感想。 ロブ・ロックは枚数を重ねる毎に上手くなってきてるんですけどね。 お気に入りは「SPANISH FIRE」。インペリテリ史上、最強最速のインストナンバー。これ生で見たら卒倒するだろうな、俺。 |
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![]() SYSTEM X / 2002年作 / 73点 |
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再びグラハム・ボネットを組んだ7枚目。 前作と同じ方向性。よりモダンになったという言葉が似合いそうな、ドスドスとした重たいヘヴィ・メタルです。 ‥‥だからね、苦手なんだってば、こっち路線のインペリテリはさ。グラハムはいくつになっても上手いんだけど、だからって評価まで高くなるかと言うとそうでもない。だて、ロブもメチャ上手だし。 なら買うなって? 「GOTTA GET HOME」みたいな曲がちょっとはあるからついつい手が伸びてしまうんです。サビの後ろで終始キュルキュル言ってるGtが凄い! インストじゃないけど、クリスの高速Gtが堪能出来る1曲です。 |
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![]() PEDAL TO THE METAL / 2004年作 / 83点 |
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またVoを変えての8枚目。 今回は最近の彼がハマっているというメロデスの要素(後期インフレとかソイルとか)が若干ですが加わっているのが特徴。とは言うものの、最近の彼はモダンに接近しつつあるので、聞いても違和感は無く「ああっ、こうなったのね」程度。 間奏では流石のクラシカル早弾きが堪能出来るものの、全体的にはグルーヴさに重点が置かれており、昔の彼を期待してはいけないと思います。「KINGDOM OF LIGHT」みたいなのも無いし。 ただ、これはこれで結構聞いてて気持ちがいい。前はどっちつかずって感じでしたが、今回は焦点が絞れている感じがして、気分良く縦ノリになれるんですよ。クリアなクリスのファストプレイはやっぱし格好良いし。 お気に入りは「STAY TONIGHT」と「THE FALL OF TITUS (AMERICAN METAL VS. SWEDISH METAL)」。前者はしっとりとした哀愁を孕んだパワーバラード、後者は出だしがモロインフレイムスな疾走ナンバー。パクりすぎだけど、元がいいからいいか。 |
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![]() WICKED MAIDEN / 2009年作 / 85点 |
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ロブ・ロック(Vo)が復帰した9枚目。 前作ではメロデスに接近したナンバーが多めでしたが、本作はいつものスタイルに戻っています。メタル雑誌「Burrn!」で4人体制でのレビューが載っていたので「今回はかなり凄いのでは!?」と思っていたんですけど、ちょっと変な音のKeyが入ってるくらいで、さしてこれまでと変わらないです。 とは言え、最近めっきり聞けなくなった真っ当なネオクラシカルメタルを聞かせてくれているので、私はこれで満足です。「RAT RACE」や「KINGDOM OF LIGHT」クラスの名曲があるわけではないですが、どの曲も適度にキャッチーでしっかり高速ソロがあり、ロブの歌声も映えています。無難な出来栄えだと思います。 それにしても、こうして改めて聞くとクリス・インペリテリのGtは正確な上に1音1音分かりやすくて実に気持ちが良いですね〜。 お気に入りは「Garden Of Eden」。ロブ・ロックのソロの方にあってもいいんじゃないの? と思わせる実に分かりやすいメタルナンバーです。 |
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![]() VENOM / 2015年作 / 78点 |
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10枚目。 前作と同じ、いつものインペリテリです。高速ギターに適度な疾走感、分かりやすいメロディ。ちなみにVoはロブのままです。うん、いいね♪ が、出来映えとしてはイマイチだったと思います。理由は「歌メロが地味だから」。もう何度このワードを書いてるか分かりません(汗)。ギターリフは凄くカッコイイのに、肝心の歌メロがどうにもこうにも煮え切らない。「半音上げるだけ良くなるんだけどなぁ」と思わせる曲がてんこ盛りなんです。 それと、これも今に始まった事ではないですが、金太郎飴状態なんですよね。どれもみーんな同じ。それが悪いとは言いませんが、イマイチなのがずっと続くからちょっと良い曲があってもスルーしちゃう。でもバラエティに富んだ曲作ったら、きっと彼の場合、今より駄作になっちゃう気がするし‥‥うん、難しいね。 つまり、今のままで良いので歌メロが良い曲が作ってくれ、という事です。 お気に入りは「Venom」。タイトル曲で1曲目。まあ、これが良くなかったらもうダメだよね。 やってる事は大好きなんだけど、未だ90点以上をつけられた事が無いインペリテリ。何とか良い作品を作ってほしいものです。 |
IMPERANON (インペラノン) |
出身地‥‥フィンランド ジャンル‥‥メロディック・デスメタル |
![]() STAINED / 2004年作 / 85点 |
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フィンランド出身のメロデスバンドのデビュー作。まごう事無きチルボドクローンであります。 テクニカルなツインGt、それに絡む流麗なKey。適度な疾走感と、同郷の皇帝チルボドの音楽性にこれほど近いバンドはそうそういません。 メンバーの平均年齢が18、19歳くらいなので、それを考えれば「見事」と言えるのかもしれませんが、個性がまるで無いものまた事実。でも、下手なオリジナルより上手いクローンの方がいい、という解説もありましたが、私もそうだと思います。 女性ヴォーカルを入れたり、たまにイン・フレイムスみたいな曲も入れると言った事をやりながらも、やっぱり先輩達を超える事は出来ないかな。 しかし、それが非常に高いレベルで昇華されています。無限のポテンシャルを感じます。クローンとは言えどもメロもテクニックもかなりいい線言ってるし、これがダメだからってポイするには勿体無いです。 お気に入りは「Memories to Dust」。冒頭のGtとKeyの一糸乱れぬ乱舞が最高です! |
IN FLAMES (イン・フレイムス) |
出身地‥‥スウェーデン ジャンル‥‥メロディック・デスメタル |
![]() LUNAR STRAIN / 1994年作 / 88点 |
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今や世界で活躍しているメロデス重鎮の記念すべき1枚目。94年作。 音楽性は当時はまだ新鮮だった、非常にメロディアスな正統派なメタルに邪悪なデスVoが乗るというもの。後に「イエテボリスタイル」と形容される事になる、激しさと切なさが混同する極上メロディーは例え音質が悪かろうとも、この頃から既に開花しています。 ただ、この頃はまだ疾走感はあまり無く、誤解を恐れずに言えばちょっとゴシックっぽいとも思います。もしくは初期のダートラと似ているとも言えるかも。 Voはまだアンダースじゃないですが、あまりに気になりません。この頃はまだVoはおまけ程度な感じもしますしね。 お気に入りはインフレを語るなら一度はその名が出てくる「STAND ABLAZE」。凄く激しい曲を想像してたんですが、ピアノのインストから始まる、至極切ないナンバー。うーん、良いっす。 メロデスが好きなら聞いて損無し。 |
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![]() THE JESTER RACE / 1996年作 / 80点 |
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ミニアルバムを挟んでの2枚目。うーん、落ち着いちゃってる? 基本路線は変わってないですが、本作はちょっと勢いや、メロディーが落ち着いちゃってる感じがします。いまいち心にひっかかるモノが無い‥‥。ちょっち、アコギが多すぎなんでないかい?? とは言っても、これがもしインフレではなかったら「かなりの作品だよ!」と言えるのも事実。贅沢な悩みって事ですね。 お気に入りは「DECEMBER FLOWER」。唯一iPodに入れた曲っす。 どうでもいいが、ジャケの鳥のゾンビ(?)は怖すぎです;; |
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![]() WHORACLE / 1997年作 / 86点 |
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3枚目。 まず、音が格段に良くなりますね。これによって天才イエスパーの紡ぐGtの冴えがはっきりと伝わるようになって、曲にエッジが出たと思います。 曲そのものは変わらずメロメロなデスです。アコギ、ノーマルVoなどもいい感じに入ってるし、楽曲も皆キチッとまとまった感じがして、初心者はここから入ってもいいと思います。 ただメロディーだけで言うと個人的には「LUNAR STRAIN」にはまだ及んでおりません。格好良いけど、切なさがちょっと足りないかな‥‥。まあ、これからそんなのどんどん無くなっていくんですけど。 お気に入りは「THE HIVE」と「EPISODE 666」。どちらも名曲と言われてますな。あと、ドンドンドンっていうドラムが妙に残る「WHORACLE」も好きです。 ところで「ホラクル」ってどういう意味なんでしょう? あと、ジャケのおねーちゃんは意味分からん;; |
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![]() COLONY / 1999年作 / 96点 |
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大躍進が始まったとされる4枚目。確かにすげーパワーアップだわ! 方向は同じながら、洗練されたメロディー、高揚感を煽る抜群の疾走感、と全てがワールドワイドにレベルアップされてます。いやー、まさかここまで良くなるとは思わなかった!(ってか、これから最初に聞いたんですけど)。 お気に入りは「Scorn」。サビの時の抜群の疾走感とギターメロが史上最強の格好良さを醸し出しています。これを聞かなければメロデス好きとは言えません! 間違いなく名盤です。 |
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![]() CLAYMAN / 2000年作 / 90点 |
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方向性があまり変わらずの5枚目。ですが、もっと洗練され、さらに新しい方向も見えてきました。 音楽性そのものはあまり変わっていませんが、所々でノーマルVoを使うようになりました。一番変わった事はそれですね。 しかし、それがダメかというとそんな事はまったくなく、非常によくまとまっています。入れ方がうまいよね。そんなには使ってないけど。あとはキーボードがちょっと出るようになりましたね。 それとこれは私だけかもしれませんけど、Gtの音が前より悪くなったような気がします。……俺だけ? お気に入りはミドルの「Only for the Weak」。サビのキーボードメロがかなりいいですね。 |
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![]() REROUTE TO REMAIN / 2002年作 / 88点 |
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ついに勝負に出た、な6枚目。明らかに音楽性が変わっています。 このアルバムが出るまでにかなりのメジャーバンドと一緒にやってきたらしく、彼らは確実にメジャーを狙っています。デジタルな音の導入、ノーマルVoの大幅増加、今までの北欧的叙情メロの激減と、今までのイン・フレイムスとは間違いなく違います。簡単に言えばスリップ・ノッに近いかもしれません。 しかし、それがダメかというと、そんな事はまったく無く、メジャーを狙ってはいるものの、イン・フレイムスらしさは確実に残っています。 新しいファンを獲得する事ができるだろうし、今までのファンを納得させるような曲もあります。ミュージシャンなら避けて通れない進化を遂げ、そしてそれが失敗していないと思います。 お気に入りは「Egonomic」。短い曲ですが、超速いGtにやたらとキャッチーな歌メロが非常に映える名曲です。 |
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![]() SOUNDTRACK TO YOUR ESCAPE / 2004年作 / 90点 |
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更なる飛躍を遂げた7作目。予想以上にいいよ! 前作において叙情メロを激減させ、一気にモダン化し、ファンを大いに困惑させましたが、本作はその路線に変わりはないものの、昔の頃のアグレッシブ感を取り戻しました。叙情メロが戻ったわけではないですが、モダン化のままメロディとリズムを洗練させた感じです。 確かに昔の頃の影はありませんが、私はもうそれでいいと思います。何も知らずに単体で聞けばこれほど格好良いメロデスアルバムは早々無いと思いますもん。出来る人はどんな音楽やらせてもいいんですわ。 怒涛の疾走曲、ノーマル声で歌われるスローナンバー。どれも実に素晴らしい出来。熟練を極めたメンバーテクにも文句一つ出ません。機械のように正確にリフを刻むイエスパーも凄いですが、何よりDrがいい! 的確なのに凄まじい手数! うーん、格好良い! もはや言う事はありません。このまま世界的な成功を収めてほしいと思います。お気に入りは「THE QUIET PLACE」と「DEAD ALONE」。前者はスローながらも歌メロがいい。後者は昔の心地良いリズムを取り戻したお決まりナンバーです。 |
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![]() COME CLARTY / 2006年作 / 95点 |
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メロデス魔神、堂々の8枚目。 音楽性そのものは前作の延長線上。しかしそこに「COLONY」の頃に聞けた叙情メロと疾走が足されていて、ライナー曰く「今のスタイルで昔の曲をやったらどうなるか?」みたいな感じになっています。これがねぇ、超格好良いんですよ! アグレッション、完成度は過去最高。半分が疾走曲だし、何より前述した叙情メロの復活が心地良い。アンダースのノーマル歌唱も前以上に際立ってるし、イエスパー、ビョーンのツインGtも最高にクール。ミドル系の曲も構成がいいから飽きない。いや本当、メロデス四天王から更に一歩前に出た感じですよ。 強いて苦言を言えば、サビでトロくなるって構成はソイルワークで聞き飽きているので、サビでこそ怒涛の疾走をかましてほしかった。でも、それは本当に贅沢な苦言っす。 お気に入りは「DEAD END」「PACING DEATH’S TRAIL」「VANISHING LIGHT」の3曲。1曲目は女性Voを起用しながらも、実に彼等らしい1曲。2曲目はサビで過去の叙情メロがこれでもかと堪能出来る曲。そして最後は「メロスピか!?」と思えるようなツーバスドコドコ系。インフレがこのビートで曲作るって事で早々無いなんで、非常に貴重。でも最高に格好良い! 退化する事を知らない、メロデスパイオニアの強さをまざまざと見せ付けられる名盤!ちなみに初回限定盤ではメタリカの「ST’ANGER」のようなスタジオ収録風景DVD付きです。 |
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![]() A SENSE OF PURPOSE / 2008年作 / 85点 |
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メロデス魔神、堂々の9枚目。 ジャケが妙にダサくなっており、何だか嫌な予感がしてましたが、予感は見事に的中。基本的には前作と同様の路線なんですが、どーも本作では何かが足りないんです。 テクニックやクオリティに関しては今更文句のつけようはないんですが、そこ以外の部分が重要でして、アグレッション、メロディ、展開、全てが最高にフィットしていた奇跡の前作に比べると、どうも何もかもが今一歩なんですよね。キラーチューンも前作に収録されていた「Dead End」「Vanishing Light」に勝る曲を見つける事は出来なかったし‥‥。 アンダース(Vo)曰く「サビでノーマルになるのは飽きたから歌いながら叫ぶんだ」とか、未だに本人達は新しい事にチャレンジしようとしてるみたいですが、個人的にはそんな事しなくていいから、印象的でクサいメロディを多く考えてほしいです。ちなみにそのアンダースの言葉、そんなに実現されてません。。。 お気に入りは「The Mirror's Truth」。サビメロがクールでっせ。 既に進化は完了しました。次からが正念場かな、と思います。 |
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![]() SOUNDS OF A PLAYGROUND FADING / 2011年作 / 80点 |
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中心人物だったイエスパー・ストロムブラード(Gt)が脱退してしまった10枚目。 その影響なのかは分かりませんが、ほぼ前作と同じスタイルです。 私は前作を「イマイチ」と評価しました。なので、結論から言うと本作も「イマイチ」でした。私が彼らに希望している「ツインGtによるメロディアスなデスメタル」はもはやありません。哀愁を感じないわけではないんですが、モダンな雰囲気が極めて濃厚で、ヨーロピアンな匂いはほぼ無し。 跳ねるようなリズムや、アンダースの吠え方など、決してカッコ良くないわけではないんですが、いかんせん私の好みからは離れているのが残念でなりません。しかし知名度は上がり続けているらしいんで、きっとしばらくはこの路線なんでしょうね、きっと。 お気に入りは「The Attic」。本作中最も静かなナンバー。アンダースもこの曲では一切吠えません。寂しすぎるメロディがステキでした。 う〜ん、もう「COME CLARITY」のようなアルバムは作ってくれないんでしょうかね‥‥。あのスタイルが一番好きだったんだけどなぁ。 |
INTO ETERNITY (イントゥー・エタニティー) |
出身地‥‥カナダ ジャンル‥‥プログレッシブ・デスメタル |
![]() THE SCATTERING OF ASHES / 2006年作 / 81点 |
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カナダ出身の4人組の4枚目にして日本デビュー作。 いやぁ、これまた形容しがたいバンドが出てきました。無理に言うなら「KILSWITCH ENGAGE+DREAM THEATER」。メタルコアな鋭利な突進力を持ちながら、そこにプログレッシブな感性がたっぷりと詰め込まれていて、サビでは一転流麗なメロディを聞かせるという芸達者ぶり。 4人の内、Drを除く全員がVoを兼任しており、デスにしてもノーマルにしてもやたらと多様な声色があるのも印象的。 5分無いコンパクトにまとまった楽曲の中で凶暴性と分かりやすいメロディが上手く混在しており、しかもそれがとてもクールに格好良く締まっているから凄い。ツーバスドコドコは無いものの、ブラストが数多く用意されていて、疾走感もあります。 お気に入りは「Severe Emotional Distress」。イントロに続く2曲目、鋭利なリフ嵐の後にフッと現れる美しいサビメロディがGOOD! 実に面白いバンドです。メタルがどんどん進化していっているのが分かります。是非一度聞いてみてください。 |
INSANIA (インサニア) |
出身地‥‥ドイツ ジャンル‥‥ジャーマンメタル |
![]() SUNRISE IN RIVERLAND / 2001年作 / 78点 |
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ハロウィンマニアが作ったジャーマンメタルを見事に体現しているバンドの2枚目。 ハロウィンが作り上げたジャーマンメタルに若干のエピック性を加えた、要は物凄くクサいジャーマンメタルが身の上のバンドで、Voのへチョさ以外は楽器陣は特に問題ありません。 半分が疾走曲で、どの曲もフックに富み、メロディも一度聞けば次からは一緒に歌えるくらい分かりやすいです。 ただ、パクリが多いです。あまり造詣が深くない私ですら「これはどうなの?」と思わせるフレーズがアチコチにあります。「HEADING FOR TOMRROW」なんてハロウィンの「EAGLE FLY FREE」にそっくり。これはいくらなんでもやりすぎ。癒着ではすまされん! お気に入りは「THE LAND OF THE WINTERSUN」。間奏でのGtフレーズがあまりにも素晴らしすぎます。他聞かなくていいからそこだけ聞いてほしいっす。 マニア以外にはお勧め出来ませんが、エピック、ジャーマンと名のつくものは全部聞きたい人は後悔致しませんよ。 |
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![]() FANTASY / 2002年作 / 80点 |
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3枚目。 路線一切変わり無し。パクりが減ったようにも思いますが、その分曲が冗長になっている感じがします。間奏が無駄に長いんだって。 ただ、気分爽快なメロディとかはやっぱし「愚作」と切り捨てるにはあまりにも惜しい。出来ればこのまま垢抜けないでずっと行ってほしいですね。 お気に入りはタイトル曲「Fantasy」。地味なんですけど、サビメロが印象的です。 |
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![]() AGONY − GIFT OF LIFE / 2007年作 / 87点 |
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4枚目。 嵐の如く過ぎ去ったメロスピブーム(そんなのあったか?)の後もしぶとくメロスピをやっているバンドは、淘汰された中で生き残っただけありとても良い進化を遂げています。彼らも路線を変える事無く、クオリティだけをしっかり上げる事に成功しており、これが大変良いです。 メロスピバンドとは思えない程垢抜けたサウンドとタイトな演奏。VoこそまだB級の匂いがしますが、かなり逞しくなっており、ダメな点が見当たりません。勿論、疾走曲もテンコ盛りです。 そして何より一切衰えていないクサメロの数々! 哀愁のメロディが炸裂する「To Live Another Day」「Dreams」、18番とも言えるキーパーナンバー「Gift Of Life」、無理にハイトーンを出さないのが逆に良い「Valley Of Sunlight」など、琴線に触れるナンバーが目白押しです。 どちらかと言うとB級のイメージの強いメロスピでも、洗練されれば十分長期聞くに耐えうる音楽になりえる、と思い知らされました。 メロスピマニアならずとも聞く価値あり! |
INSOMNIUM (インソムニアム) |
出身………フィンランド ジャンル…メロディックデスメタル |
![]() ONE FOR SORROW / 2011年 / 86点 |
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フィンランド出身のメロデスバンドの5枚目。 AMORPHISの影響下にあるであろう、疾走に頼らない、メランコリックなメロディを丹念に紡ぐタイプのメロデスです。モダンな要素は一切無く、古き良き北欧のメロデスを徹底的に磨き上げた感じですね。 このバンドの良さはとにかくメロディが良い事が挙げられます。クサいと言っても差し支えないほど、抒情的で印象的なメロディがてんこ盛りなんです。例えスピード感が皆無でも、これだけメロメロならば十分に楽しめます。それでいながらデスボイスはなかなかの迫力で、「デスメタル」らしさも感じられるのも素晴らしいと思います。 お気に入りは「Only One Who Waits」。サビのメロディがたまらない1曲です。 |
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![]() SHADOWS OF THE DYING SUN / 2014年 / 90点 |
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6枚目。 前作に比べて、更にメロディに寄った作りになっており、ガリガリ感はやや後退しています。ただ、そのメロディは幻想的な森の奥深くに誘い込まれるかのように魅惑的で、ガリガリ感の減退など何の問題もないと思えるほど素晴らしい出来栄えです。ここまで抒情性の高いメロディを持つバンドは早々いないと思います。こりゃ、先輩であるAMORPHISに一歩も引け劣らないレベルと言っても良いですね。 お気に入りは「Ephemeral」。サビメロがこれまた格好良いんです。 |
IN THIS MOMENT (イン・ディス・モーメント) |
出身地‥‥アメリカ ジャンル‥‥メタル・ハードコア |
![]() BEAUTIFUL TRAGEDY / 2007年作 / 70点 |
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子連れの巨乳美女、マリア・ブリンク(Vo)を中心とするアメリカのメタルハードコアバンドの1枚目。 彼女の容姿が極上だからか、この手のバンドの中では特に注目されていますが、肝心の中身はと言うと実に真っ当なメタルハードコアです。 マリアはノーマルからデス(というか、ただ叫んでるだけですが)まで器用にこなしており、なかなかに悪くなく、バック陣もとりわけ下手って事はありません。 ただ、全てが許容範囲内に綺麗に納まっている事、そして歌メロがどれも地味で目立たないので、印象はかなり薄味。特にサビメロでのマリアの歌メロは全てが私の好みの半音下を行ってる感じで気持ちが悪い。。。 まあ、これは個人の好みの問題なので、思い切りハマる人もいるとは思いますが。 お気に入りは「Prayers」。Gtがカッコイイです。 変わり種で注目されるのは最初だけ。次が彼女達のターニングポイントになりそうです。でもまあ、メタルハードコアにまで女性が出てきたのは嬉しい事ですけどね。 |
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![]() THE DREAM / 2008年作 / 75点 |
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2枚目。 前作の典型的メタルコアからギュギュッと方向転換し、抒情的なメロディを前面に押し出した正統派メタルに変わっています。マリアのデスVoもほとんど無く、何も知らずに聞けば前と同じバンドと思う人はいないんじゃないでしょうか? このアルバムの評価の焦点はまさにそこで、この変化を良しと取るか悪しと取るかで変わってきます。私はと言うと、この変化は「良し」です。 前作はよくあるメタルコアに収まっており、その路線なら他のバンドには到底勝てないと思っていました。方向転換した本作の方がマリアも生き生きと歌っている感じがして、正しい選択だと思います。ちなみに後半になると昔のような勢いのある曲もちらほら出てきます。 どれも似たような曲調ばっかりとか、歌メロがまだまだ煮詰め足りないなどの改善点も見受けられましたが、それはこれからに期待ってとこです。 お気に入りは「Her Kiss」。彼女の口付けってタイトルからしてステキですが、間奏でちょっとだけ聞けるマリアねーさんのエロすぎる囁きがヤバすぎます。あっ、内容はミドルテンポでじっくり聞かせる味のあるナンバーです。 これからどう変化していくのか、気になります。 |
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![]() A STAR−CROSSED WASTELAND / 2010年作 / 73点 |
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3枚目。 前作はデスVoもかなり抑えてグッとメロディアス方面に寄ったものの、本作では再びシャウトが大幅に戻ってきており1枚目と2枚目の間という感じでしょうか。 で、私の感想はと言うと、これは結構難しいですね。メロディは前作の方が良かったと思いますが、勢いは本作が一番良かったと思います。このバランスがとれているものが数曲あり、それは素直に「カッコイイ」と思いました。 が、全体を通して聞くと捨て曲も目立ち、更にボーナストラックがどれも微妙なのが多かったかなと思います。ちょっとしたバージョン違いとかいらないから。 結論としては悪くはない、と言った所。元々この手のスタイルは大好物ではないので、なかなか順当な評価はしずらいんですが、メタルコア作品としてはなかなかの1作かなと思いました。 お気に入りは「Blazin」。珍しくノーマルVoは一切登場しないナンバー。勢いが良くて気持ち良かったです。 勢いで行くのか、メロディで行くのか。それを両立させて行くのか。まだまだ目が離せないですな。 |
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![]() BLOOD / 2012年作 / 68点 |
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4枚目。 メロディで行くのか勢いで行くのか、気になっていましたが、何を思ったのかMARILYN MANSONのようなモダンでインダストリアルな方向に変貌。‥‥何故そっちに行く? この方向性でも決してカッコ悪くはありません。マリア・ブリンクの表現力は更に増しているし、飛び跳ねるようなリズムの付け方もとても焼き付け刃とは思えない出来です。 でも、メロディに気を使ってるわけでもない、勢いがあるわけでもない、どっちつかずの極めて中途半端な出来になってしまったと思います。特にメロディを気にしなさすぎる傾向は大いに批判したい。また曲数も15曲は多すぎると思うし、無意味な小曲をいくつか入れる意図も分かりませんでした。 サウンドレベルは上がってるのに、楽曲のレベルが下がっているのは何とも悲しいですね。かつて人気だったスポーツ選手が落ちぶれていくを見てるみたいです(汗)。 お気に入りは「Blood」。タイトル曲。この曲だけはそれなりにカッコイイ。それなりに、ね。 このバンドは未だに方向性が定まってないようですね。早いとこ決めてほしいものです。まあ、その結果が私にとって興味の無い方向性だったら、さよならの可能性も高いですが。 |
IRON MAIDEN (アイアン・メイデン) |
出身地‥‥イギリス ジャンル‥‥正統派ヘヴィ・メタル |
![]() SEVENTH SON OF A SEVENTH SON / 1988年作 / 84点 |
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現在のヘヴィ・メタルの礎を作り上げた偉大なるバンドの7枚目。88年作。これ以前はまたいつか‥‥。リマスターとかしてくれないかな‥‥。 ブルース・ディッキンソンの丁寧ではないが迫力満点のVo、ブキブキ言うスティーブ・ハリスのBaと、メイデン印は7枚目でも不変。 ただ、この辺りから大作志向が段々と顕著になってきていて、結構な数のプログレ大作が入ってます。何でもメイデンファンの中にはシンプルな疾走系が好きな人と大作系が好きな人がいるらしいですが、私は間違いなく後者。 スティーブ・ハリスの組み立てる叙情的なメロディ連続の大作って、長時間聞いても飽きないんですよね。この作品もシンプル系よりかはプログレ調の曲の方が多く収録されてますが、だから好き☆ お気に入りは「SEVENTH SON OF A SEVENTH SON」「THE CLAIRVOYANT」「ONLY THE GOOD DIE YOUNG」。全て変調系。でも、どれも実にドラマチック! |
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![]() NO PRAYER FOR THE DYING / 1990年作 / 81点 |
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8枚目。 うーん、地味‥‥。大作かな? と思ったら意外と早く終わっちゃう曲とかが多くて残念(ってか大作収録されてないし)。音も前とあんまし変わってないので、メイデン初心者は7枚目から聞いた方がいいかな? お気に入りは「NO PRAYER FOR THE DYING」。一番叙情的なナンバーです。 |
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![]() FEAR OF THE DARK / 1992年作 / 90点 |
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9枚目。 まあ、聞いた大体の人が感じると思いますが「AFRAID TO SHOOT STRANGERS」と「FEAR OF THE DARK」。この2曲の大作が突出して素晴らしいです。本当、これはヘヴィ・メタルが好きな人ならアンセムだわさ。個人的には「AFRAID TO SHOOT STRANGERS」の方が好き☆ ツインギター、たまらないっす‥‥。 しかし、決してこれだけじゃないです。「CHILDHOOD'S END」の美しい旋律、シンプルな疾走曲「JUDAS BE MY GUIDE」とかもあるので、全体的に見て(前と比べても)十分に秀作だと思います。 この作品発表後、ブルース脱退‥‥です。 |
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![]() THE X FACTOR / 1995年作 / 70点 |
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Voがブルースからブレイズ・ベイリーへと変わった10枚目。 ファンの中では最低最悪の出来と言われてる本作。音が非常に良くなった事は凄く嬉しいんですが(特にニコのDrの迫力が全然違う!)、ブレイズ・ベイリーはやっぱりちょっと合ってない気がします。ブルースより丁寧ですが、圧倒的に迫力に欠けるとは私も思います、はい。でも、そんなにボロクソに言われる程酷いとも思わないんだけどなぁ。 楽曲そのものはいつものメイデンです。が、どの曲も出だしがトロいので、ちとバラエティに欠ける感もあるかな? お気に入りは「MAN ON THE EDGE」。本作中、唯一の疾走曲。こういうのがもう2曲欲しかった。 どっかのサイトで言われてましたが、この作品はマニアックなメイデンファン向けだとか。確かにそんな感じがしましたわ。 |
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![]() VIRTUAL XI / 1998年作 / 70点 |
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11枚目。 前作がスティーブ曰く「プログレな内容だった」らしいですが、本作でも基本的な方向性は同じです。シンプルかプログレか、と言われれば間違いなく後者でしょう。 ただ、今回は前よりも耳に残るメロディが多いように思います。シンセやオーケストラも若干使うようになり、曲に(少しは)幅が出てきたかなと思います。ブレイズのVoもこれはこれでなかなか悪くないと思います。 お気に入りは「COMO ESTAIS AMIGO」。最後を飾る壮大なバラード。個人的には「AFRAID TO SHOOT STRANGERS」くらい好きですよ、マジで。 |
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![]() BRAVE NEW WORLD / 2000年作 / 85点 |
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ブルース・ディッキンソンとエイドリアン・スミス(Gt)が戻ってきた12枚目。 ブレイズが下手だとは思いませんが、やはりメイデンにはブルースが似合いますね! 楽曲そのものは勿論普遍ですが、やや音が刺々しくなった感じがして、個人的にはこちらの方が良いっす。 ただ、これは前から思っていた事でしたが、段々とメイデンらしい「古風」なメロディーが減ってきて、(それなりに)最近の音作りを目目指したような気がします。特にソロは昔は全部覚えられたのに、最近は難しい早弾きとかやってますし。それでも分かりやすいメロディー満載ですけどね。 お気に入りは「THE FALLEN ANGEL」。メイデンの中ではかなりシンプルながら、盛り上げ方が凄く好きです☆ あとは「OUT OF THE SILENT PLANET」とか「THE THIN LINE BETWEEN LOVE & HATE」も好きっす。 |
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![]() DANCE OF DEATH / 2003年作 / 90点 |
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邦題「死の舞踏」というまんますぎてつまらない13枚目。 「このご時世でこれかよ‥‥」と思える程にチープなジャケにがっかりしながらも(絶対裏ジャケの方が良かったってば)、中身は「Brave New World」とほぼ同路線。 昨今のメタルハードコアなんかを聞いてると、流石にこの緊張感の無さは陳腐と思えなくもないんですが、偉大なるマンネリ化おおいに結構。このツインGtの音色はやっぱり好きだなぁ。後半捨て曲が目立ったけど、1〜7曲目まではどれも甲乙つけがたいと思います。 ただ今回はシンセなんかも取り入れていて、音に幅が出たようにも思います。私はこれはOKです。 お気に入りは「DANCE Of DEATH」。後半のシンセも含めたツインGtはメイデンしか作れん。 これからもベテランとして頑張って下さいな。 |
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![]() A MATTER OF LIFE AND DEATH / 2006年作 / 85点 |
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14枚目。タイトルは直訳すると「生と死は紙一重」なんですが、邦題は何故か「戦記」。 今までアルバムの最後の方にあった長めのプログレ曲だけを集めたようなアルバムで、曲の半分が7分超えという、かなりのボリュームです。 一言で言うとスルメ盤です。ぶっちゃけ、最初の印象は決してよくありません。長いし、「AFRAID TO SHOOT STRANGERS」みたいなドラマチックな曲も無いし、ブルースのVoもずっと聴いているとイライラしてくるし(私は決して彼が上手いとは思ってません)。 しかし、何度か聞いてる内に長さにも慣れ、純粋にメロディだけを汲み取れるようになります。そうすると、おそらくほぼ全ての曲の印象が変わってくるんじゃないかなと思います。 それほど今回は難解で奥深く、聞く者に知識を要させる内容だと言う事です。 私個人の意見としては、即効性は無いものの中毒的な面白さがあり、他のアルバムよりも実は長く聞けるんじゃないか、と思いました。 お気に入りは‥‥まだ審査中。今書いてもいいんですけど、きっと1年後には変わってる可能性があるので。 ベテランらしい造りの作品だと思います。いきなりこれからメイデンはやめた方がいいと思いますが、メイデンが好きな人なら買って損は無いんじゃないかと思います。 |
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![]() THE FINAL FRONTIER / 2010年作 / 65点 |
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15枚目。 基本的には前作を踏襲した「プログレ調の長い曲多め」のアルバムになっています。 前作は「聞きこめば味が出てくるスルメ盤」でした。今でもチョクチョクと聞いて「なかなかイイね」と思っています。本作もそうかなと思って何回か聞いたんですが、今回は今でも「味」が出てきません。 とにかくメロディが無味無臭なんです。例えば「Afraid To Shoot Strangers」や「Dance Of Death」のようなゾクゾクするようなリフがまるで存在しないんです。どれもただ長いだけ。リフもソロも歌メロも極めて薄味で、聞き終えた後何も残らない。残念ながら、私はこのアルバムを聞いてそう思ってしまいました。 「スルメ」の場合、ファーストインパクトが薄くても何か引っかかるものがあるんですが、本作はそれがまるでありませんでした。何故なんだろう‥‥。 スティーブ・ハリスの嗜好と私の嗜好が合わないのか、彼のネタが尽きてきたのか。どちらにしろ、今作は良くはなかったと思います。 お気に入りは「The Alchemist」。プログレ調ではなく、ストレートなメロパワ曲です。これも当然過去の作品には全然及んでいませんが、プログレ曲がことごとくダメだったのでコレになりました。 メタラーとしての「義務」みたいな感じで買いましたが、そう思ってもちょっと辛かったな。 |
IRON MASK (アイアン・マスク) |
出身地‥‥ベルギー ジャンル‥‥メロディック・パワーメタル |
![]() HORDES OF THE BRAVE / 2005年作 / 80点 |
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マジック・キングダムでも活躍しているGtの別バンドの2枚目。 マジキンと何が違うのか果てしなく謎ではありますが、やってる事はまったく変わってません。インギー直系のネオクラシカルメタルです。 でも、マジキンに比べるとVoが野太い人になっており、個人的にはこっちを応援したい気持ち(笑)。ってか、アットヴァンスに物凄く似てる気がするんですけど; 疾走、ミドルなどを適度に配した順当な作りで、これと言った文句はありません。ちょっとミドルが多い感じがしますが。 で、肝心の楽曲ですが、マジキンに比べると結構充実していて、どれも最後まで無理なく聞けます。捨て曲が無いかと言われるとそんな事は無いですが、ソツ無く出来てるんじゃないでしょうか? お気に入りは「DEMON'S CHILD」。思い切りアットヴァンスを連想させる疾走曲です。悪くないっす。 何はともあれ(?)、こういうスタイルは嫌いじゃないんで、これからも頑張ってほしいです。 |
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![]() DIABOLICA / 2016年 / 70点 |
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思い切り間をすっ飛ばして6枚目(笑)。ネットで調べても日本語のレビューサイトが出てこないよ〜。 何も変わってないですねw メチャクチャ弾きまくるネオクラシカルメタルのままです。今日、このスタイルを貫いてるバンドは数少ないのでちょっと嬉しいですね。 とは言え、質が高いかと言われれば残念ながら答えは「NO」です。音が悪くないんですが、質が低い。Gtはよく弾いてくれるけど、歌メロがイマイチなモノが多く、どうもパッとしない。また意外と疾走してる曲は少なく、これも「勢い」で押し切れない要素の一つになっているのかなと。 お気に入りは「The First and the Last」。サビのバックで流れるGtメロが良い感じです。 久しぶりに聞きましたが、今でもこのスタイルのままなのは嬉しいです。が、レベル的にはまだまだだと思います。‥‥おそらく、死ぬまで「まだまだ」なのかなって気がしないでもないですが(苦笑)。 |
IRON SAVIOR (アイアン・セイヴィアー) |
出身地‥‥ドイツ ジャンル‥‥ジャーマンメタル |
![]() UNIFICATION / 1998年作 / 84点 |
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ハロウィンを抜けたカイ・ハンセンと旧友ピート・シールケが作った正統派ジャーマン・メタルバンドの2枚目。 カイが参加しているだけで何となくその音は想像出来ますが、その通り。ツインGtが炸裂するジャーマンメタルです。ただ、ガンマ・レイ程バラエティに富んでなく、その方向性は実にシンプル。その辺りはピートの力もあるんでしょうね。 ピートの声が野太くパワーがあるので、ガンマ・レイよりも力強さがあるのが特徴。言い方を変えればアホみたいに実直とも言えますが、メロスピがメインとなりつつある今、ノクターナル・ライツと共に貴重な存在と言えるでしょう。 ただ、実直すぎてやや面白みに欠けるのも事実。中盤ミドルが続き、更に歌メロが地味なものが多い為、飽きがきます。悪くはないんだけどね。これで1時間聞き続けるのはちと辛い。 お気に入りは「DEADLY SLEEP」。ガンマ・レイの曲と言ってもいいような感じですが、とにかくカイの紡ぐギターがクサすぎ。 まだまだ突き抜けたものは感じませんが、正統派が好きなら聞いて損は無いでしょう。 |
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![]() DARK ASSAULT / 2001年作 / 78点 |
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3枚目。‥‥なーんかつまんないなぁ。 基本路線は変わらず。でも、何だか全てが中途半端。スピード、メロディ、そしてアイアン・セイヴァーらしさ。どれも突き抜けていない。 カイ・ハンセンとピートの才能がダメな感じで融合した感じがします。お互い頑張って失敗してしまったのかな? 演奏が下手ではないだけに、実に惜しい。お気に入りは「HEADHUNTER」。後半にいい曲持ってきたなぁ、と思ったらKROKUSってバンドのカヴァー曲でした;; 次こそ期待! |
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![]() CONDITION RED / 2002年作 / 87点 |
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カイの呪縛(?)から逃れ、製作された4枚目。 うひーー! こういうのを待っていたんだよ! オイラは。前までのどこか煮え切らない点は完全に払拭され、迷いの欠片すらない超剛直正統派ジャーマンメタルとなりました。カイがいなくなった事が影響しているのか、ガンマ・レイらしさは無くなり、ノクタに近い存在となりました。 とにかく熱いです。疾走、ミドル、どちらをとっても真夏に鍋焼きうどんを一気食いするかのような、熱さを感じます。また疾走曲が増えたのも非常によろしい。ピートの声もより硬くなり、嬉しい限り。 お気に入りは「TITANS OF OUR TIME」と「TALES OF THE BOLD」。どちらも血管ブチ切れの大疾走チューンです。 時代の流れなんて知らずに我が道を行く男(漢)に憧れるならいっておきましょう。 |
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![]() BATTERRING RAM / 2004年作 / 88点 |
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ドイツ出身のジャーマンメタラーの5枚目。 相変わらずまごう事無き男前ジャーマンメタルです。特に3、4、5は強力。メロが実に堅実で格好良いですね。これぞ「ヘヴィ・メタル」って感じです。 ただ、後半ダレます。ミドルの曲も確かにいいんだけど、前半にいい曲を配置しすぎたような気もします。まあ、全体的に見れば、「男前メタルの経典だ」と胸を張って言えますけどね。 お気に入りは「TIME WILL TELL」と「WINGS OF DELIVERANCE」。サビのコーラスが男前だし、格好良いっす。 |
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![]() MEGATROPOLIS / 2007年作 / 80点 |
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6枚目。笑ってしまうくらい不変です。 ただ、勢い、メロディの充実さで言えば前作の方がかなり良かったと思います。本作は結構へヴィさを重点を置いたような感じの曲があり、ミドルだと地味な曲も結構見受けられました。そんな事しなくていいのに。 それ以外は何も書く事が無いくらい変化ありません。もう少しGtをエモーショナルにしてほしい(と毎回思うんだ)けど、もう何を言っても手遅れやな‥‥。 お気に入りは「Farewell And Good Bye」。ちょっとメロスピっぽい。でもこういうのも面白くてGOOD。 というわけで、今までが好きならとりあえず行っておきましょ。 |
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![]() THE LANDING / 2011年作 / 75点 |
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7枚目。これまた何にも変わってねえな‥‥。 4年も経っているのに何一つ変わっていません。でもまあ、今更変わるとも思えないし、これはこれで別にいいんですけどね。 ただ、本作は全体的に地味です。「CONDITION RED」のような充実さはまるでありません。一定以上の水準は保っていますが、正直これではもう満足出来ませんね‥‥。 方向性はもう絶対に変わらないと思うので、後はもう印象的なメロディを持つ曲をたまに作っていってもらえればいいかな。 お気に入りは「Starlight」。本作一のスピートナンバー。これでも「CONDITION RED」にあれば「普通」と言われそうな出来ですが。 |
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![]() RISE OF THE HERO / 2014年作 / 70点 |
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8枚目。 特に大きく変わる事の無い男臭いパワーメタルです。が、点数を見てもらえば分かると思いますが、あまり評価は出来ない感じでした‥‥。 悪くはない。悪くはないが特別良くもない。方向性は1枚目から変わっていないので、あとはもうメロディが良いかどうか、この一点に絞られるわけです。で、同じ事を言いますが悪くはないが特別良くもない。「Last Hero」とか「Revenge Of The Bride」とか「Burning Heart」とか、気になる曲はあるんだけど「CONDITION RED」の頃には申し訳ないですが遠く及ばない感じがします。 ちょっとチャレンジかもしれませんが、バラエティに富んだ内容にしてみてもいいかもしれないと思います。本アルバムの中で「何か毛色が違うな♪」と思った「Dance With Somebody」は別バンド(Mando Diao)のカヴァーでした。原曲を聴いてみたら全然違う。つまり、彼らがカヴァーするとまったく違う曲が見事にIRON SAVIOR色になってしまうわけです。つまりつまり、ちょっとやそっとの変化では変わらないので、ガラッと毛色の違う曲を入れても、たぶん彼らのカラーは変わらないだろうから、やってみてもいいのかな、と。 ゴチャゴチャ言ってしまいましたが、一言で言うと「いい加減飽きてきたのでちょっと違いが欲しい」という事です(笑)。 お気に入りは「Burning Heart」。熱いメロディが素直にカッコイイと思いました。 |
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![]() TITANCRAFT / 2016年 / 80点 |
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9枚目。 ココ最近、イマイチパッとしない作品が続いたので、今回はどうかなと思って聞いてみました。 方向性・音楽性に一切の変化無し。いつも通りの熱いジャーマンメタルです。で、肝心のメロディですが、前作よりかは良いと思います。ただ、本作も中盤以降、中だるみする傾向があり、全盛期を超える事は出来なかったと個人的には思っています。 とは言え、魂が燃えそうな熱いナンバーは決して悪くはなく、彼らが好きならば外す事は無いんじゃないかなと思います。この文言、よく使いますが、決して悪い意味じゃないですからねw 「予想通り」なので、ポジティブに受け止めるべきです。 お気に入りは「Way Of The Blade」。如何にも彼ららしい爆走ナンバーです。 |
ISTAPP (イースタップ) |
出身地‥‥スウェーデン ジャンル‥‥メロディック・ブラックメタル |
![]() BLEKINGE / 2010年作 / 85点 |
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スウェーデン出身のトリオブラックメタラーの1枚目。邦題「ツンドラからの使者」。ちなみにISTAPPとは「氷柱」という意味らしいです。 雑誌『Burrn!』でなかなかの高評価だったので興味はあったのですが、凄くマニアックそうだったし遠出をしないと買えないだろうと思っていました。が、奇跡的に近くのお店で安く売っていたので即買い(笑)。 音楽性はNAGLFARと同系列のDISSECTIONの影響下にある、非常にメロディアスで分かりやすいメロディアス・ブラックメタルです。ブラスト、トレモロリフありですが、決して聞きにくいサウンドではなく、あくまでメロディ主体。時々ノーマルVoを使いフォーキーな色合いを出している事が、NAGLFARとの違いと言えるでしょう。 Keyをほとんど使っていない為、正直ジャケットのような寒々した雰囲気を感じる事は出来ませんでしたが、メロブラとしての質自体はかなり高く、どの曲にも組み込まれているフックと印象的なメロディにワクワクしてしまいました。 サウンドが「軽い」のが非常に残念ですが、1枚目でこれならこれからに高い期待が出来そうです。 お気に入りは「Fjallhoga Nord」。完璧にヴァイキングメタルな1曲。勇壮なリフに雄々しいノーマルコーラス。ブラックも良いけど、即効性の高さならやっぱりヴァイキングですよね〜。 Keyを配して音質が上がれば、日本でも相当の話題になると思います。次こそは頑張れ! |