V2
(ブイツー)
出身地‥‥日本
ジャンル‥‥メロディック・スピードメタル

背徳の瞳 〜EYES OF VENUS〜 / 1992年作 / 90点
日本メタル界の革命者、元XJAPAN・YOSHIKIと、日本ポップスの革命者・小室哲也が手を組み発売された唯一のシングル(今の所はね)。
音楽性はXJAPANのドラマ性と疾走感をベースとし、そこに小室さんのKeyが乗るというスタイル。Voは小室さんがやってます。Drは当然YOSHIKIがやってますが、Gtはありません。Baはちょこっとだけ聞こえます(笑)。
小室さんのKeyはTMネットワークのようなピコピコした都会的なものではなく、YOSHIKIのメロディーに合った、ドラマ性を感じるスタイル。ピアノも頻繁に登場しますが、メロディーの質からしておそらくそっちはYOSHIKIがやってるんだと思います。
シングルなので曲数は2曲。しかも音質は最悪で、Voは小室さんなのでぶっちゃけ下手です。しかし! 名曲「SILENT JEALOUSY」をも超える圧倒的疾走感。「こんな流麗なメロディーも出来るのか‥」と感嘆のため息も漏れる小室さんのKeyメロディーと、初めて聞いた時の衝撃はXJAPANを超えていたと思います。
当時どれだけ話題になっていたのかは分かりませんが、私はこのシングルは名盤だと信じて疑ってません。もしもこれでアルバムとか出てたら90点台後半は間違いなかっただろうなぁ。
今から見つけるのは大変だと思いますが、XJAPANが好きなら聞いて欲しい作品です!


VALIANCE
(ヴァリアンス)
出身地‥‥イタリア
ジャンル‥‥プログレッシブ・メタル

WAYFARING / 2003年作 / 75点
イタリア出身のシンフォニック・プログレバンドの2枚目。
ブラガのハンスィ並みの野太い声をメインにモリフェイドのようなキラキラなメロパワを奏でながらも、そこに聞く者を混乱させるプログレが加味されているという、新鮮なのか、ただのごちゃ混ぜなのか分からん音楽をやってます。
音は良いし、チラホラと「おおっ!」と思わせるメロディを配しながらも、とにかく疾走一辺倒でも無ければミドルのままってわけでもない、コロコロと変わる曲調のお陰でかなーり集中しないと良さが分からないです。
個人的にはDGMのようにプログレでもサビではキチッとやってくれるバンドが好きなんですが、このバンドはどこがサビなのか分からない‥‥。
お気に入りは「THE SECRET」。唯一これだけはかなりの名曲だと思います。サビが良いのよ。
というわけで、素質的にはいいものを持ってると思うので、次はもっとメロディとテンポを重視したアルバムを作ってくれる事を期待してます。


VEILED IN SCARLET
(ヴェールド イン スカーレット)
出身地‥‥日本
ジャンル‥‥メロディックデスメタル

IDEALISM / 2012年 / 75点
伝説のクサメロバンドSERPENTのメンバーだったKEIJAを中心としたメロディックデスメタルバンドの1枚目。ちなみにSERPENTは既に解散してしまったそうです‥‥。
本作はSERPENTとまったく同じ路線のクサさ満載のメロディックデスメタルです。ツインGtでクサいメロディを紡ぎながら、適度に疾走する、実に日本人好みのメロデスと言えます。Voはシャウト系ではなくグロウル系ですが、このバンドはクサいGtが主役なので別にどんな声でも大して問題じゃありません(笑)。
ただ、これは私がこの作品を2019年になってから聞いた事も原因としてはあると思うんですが、GYZEやTHOUSAND EYESと言った若手バンドに比べるとイマイチパンチに欠けると感じてしまいました。
まず第一に音質が悪い。Drは軽いし、Gtもバッキングの時はジャリジャリしてて全然カッコ良くない。Voもクールに吠える事をせず、かなり控えめな歌い方の為か迫力に欠けます。
また、思っていた以上に疾走感が無い。ツーバスドコドコのシーンは僅かしかなく、冷静に聞くとかなり大人しめかなと思います。
メロディは確かにクサくて良いんですが、前述したGYZEやTHOUSAND EYESと言ったバンドが勢いもメロディもぶっ飛ばしてるのに対して、やや大人しい感じがします。
お気に入りは「Night Befall」。後半に行くに従ってクサメロが増えていくという展開が良かったです。
おそらく発売直後に聞いていればもっと高評価だったと思います。つまりそれは良いバンドが出てきたとも言えるんですけどね。

REBORN / 2016年 / 85点
2枚目。
勿論の事ながら、方向性は一切変更無し。クラシック譲りのクサメロをまき散らすメロデスです。
良かった点は音質が向上した事。ズッシリとしながらもクリアな音質になり、前作でブーブー言わせてもらったバッキングもクリアになったと思います。これにより、クサメロが一段と格調高くなったように感じられ、クラシカルなクサメロがより映えるようになったと思います。
悪かった点はVoが非常にミスマッチだという事。メンバーチェンジがあり、本作では初音ミク‥じゃなかったMikuという男性に変更。この人の声がまた微妙でして‥‥。デス声出すのが苦手な人が無理にひねり出したような軽くて迫力に欠ける声なんですよね。こういう声が合うジャンルもあるとは思いますが、少なくとも本作には絶対に合わなかったと思います。
この声がもっと迫力のある声だったら90点台行けたかもしれないですね。
お気に入りは「Blaze of Resurrection」。やっぱりクサいって良いなと言える名曲です。


VELVET REVOLVER
(ヴェルヴェット・リヴォルヴァー)
出身地‥‥アメリカ
ジャンル‥‥ハードロック

CONTRABAND / 2004年作 / 83点
元GUNS N’ROSESのメンバーがいる米国ハードロックバンドの1枚目。ってか「バ」を「ヴァ」って書くのは絶対なんでしょうか? 読みにく‥‥。
私、一応ガンズのアルバムも持ってはいますが、大好き!って程でもありません。なので、スラッシュ(Gt)がいようと、ダフ・マッケイガン(Ba)がいようと、マット・ソーラム(Dr)がいようと、それが購入理由ではありません。
なら何故こうしてレビューをしているのか? それはもう音楽そのものが単純にカッコイイからです。頭の天辺から足の先まで伝統的なアメリカンハードロックが貫かれており、これが実に気持ち良いのです。
ヘヴィメタルではなかなか出来ない「サラッと聞き流すと爽快な気分になる」事がこのアルバムでは出来るのです。どこまでも続くハイウェイを車で走りながら聞きたい作品なわけです。
何だかんだ言って各メンバーのテクニックは確かだし、ツボを押さえたキャッチーな歌メロはロック好きなら反応せずにはいられないと思います。
お気に入りは「Sucker Train Blues」。疾走感溢れる彼らを代表するナンバーです。
メタルしか聞きませんって人でなければ聞く価値のあるアルバムだと思います。

LIBERTAD / 2007年作 / 83点
2枚目。
変わっていません。ただ、前に比べるとややポップになった感じがします。まあ、あくまで「やや」なんで、根底にあるハードロックに微塵の変化も無く、前が好きだったら外す事は無いと思います。
お気に入りは「Let It Roll」。前作の時には触れませんでしたが、このバンドのアメリカンな雰囲気は間違いなく癖の無いスコット・ウェイランドのスマートな歌声のお陰だと思います。
というか、考えてみたら最近こういう音出してるバンドって無いですね。


VERSAILLES
(ベルサイユ)
出身地‥‥日本
ジャンル‥‥メロディック・パワーメタル

LYRICAL SYMPATHY / 2007年作 / 84点
日本のヴィジュアル系バンドの1枚目。
メタラーからも非常に注目を集めているバンドで、確かに私もそう思いました。
音楽性は一言で言えば「Voと見た目だけV系のメロスピバンド」です。Voは元LAREINEのKAMIJOで、喉で歌う典型的なV系ボイスです。見た目もお約束の超フランス人形なんですが、そこからは想像も出来ない立派なクラシカルメタルを聞かせてくれます。
何よりも耳につくのがHIZAKIのGt。イングヴェイから影響を受けたと思われるクサクサの悶絶クラシカルメロディを終始垂れ流しており、しかも演奏はかなり上手いです(Gtソロもてんこ盛り)。これだけでも他のV系バンドとは違う事が分かります。
他にもほぼ全ての曲がファスト〜疾走でかっ飛ばしており、Drもツーバスを連打して疾駆する場面がかなりあります。Voと他の楽器の音の大きさがほぼ同じなので、作ってる側もVoだけをメインにしてない事が分かります。
歌詞は典型的なV系ですが、メタルもV系も現実的な歌詞なんてほとんど無いし、私は全然気になりません。
まだまだ演奏は荒削りだし、もっと精進する必要はあると思いますが、この路線のまま進化していけば、メタルとV系の垣根をぶち壊すファイナルウェポンになる可能性大です。
お気に入りは「The Red Carpet Day」。最も分かりやすく、最もクサい一撃です。
V系が苦手でない人は是非一度聞いてみてください。きっと気に入るはずです!

NOBLE / 2008年作 / 83点
インディーズ最後にして、彼らにとって初のフルアルバム。
私は都合上↓の「JUBILEE」から先に聞いてしまったんですが、基本的には大きく変わらず、「ヴィジュアル系メロスピ」が披露されています(このアルバムのBaはJasmine you氏です‥‥)。
曲のタイプは3種類。シンフォニックに爆走するメロスピ、Gtが目立つヘヴィなミドル、そしてバラードです。ぶっちゃけ後ろ2タイプは大して良くありません。ミドルは歌メロが地味だしバラードも典型すぎて面白みに欠けます。
しかし、「シンフォニックに爆走するメロスピ」の出来はやっぱり物凄く良いです。彼らのコンセプト「薔薇の末裔」とキラキラした「ネオクラシカル」は本当に相性が良いと実感しました。
個人的にはもう少し演奏を丁寧にして、サウンドをレベルアップしてほしいんですが(特にDrの迫力の無さは寂しい‥‥)、「JUBILEE」も似たような感じだったし、ちょっと望めないのかな‥‥。
お気に入りは「After Cloudia」。空を舞うかのような飛翔系サビメロがお見事な1曲。ライブでやったらメチャクチャ盛り上がりそうな気がします。
ヴィジュアル系好きもメタラーも、どちらも満足する作品だと思います。

JUBILEE / 2010年作 / 84点
記念すべきメジャーアルバム1枚目。
ベーシストであるJasmine you氏が死去してしまうという悲劇に見舞われながらも、方向性には一切揺らぎは無く、ヴィジュアル系メロスピがこれでもかと展開されています。
本作はフルアルバムの為、疾走曲は勿論ながらバラードやインスト、少々ポップな曲なども収録されています。ただどの曲にも彼らの根幹とも言える「おフランスな優美さ華麗さ」がしっかり封じ込められており、目を閉じて浮かぶ情景は「ヴェルサイユの薔薇」の世界。
メロディのインパクトで言えば「LYRICAL SYMPATHY」に今一歩及びませんでしたが、相変わらずメタラーにも十分受けるクオリティを有しております。
お気に入りは「Rosen Schwert」。比較的シンプルな曲ですが、逆にこういうのがいいんです。
彼らが「LOUD PARK」とかに出るようになったら凄いですな!

HOLY GRAIL / 2011年作 / 90点
メジャー2枚目のアルバムです。
はっきり言いましょう、今までの中で最も良い出来であると!
まずは何と言ってもサウンドだと思います。今までは「HIZAKIのGtだけ前に出てる」とか「Drがちゃちい」など、何かしら文句の出る音だったのですが、今回は過去最高クラスのシンフォニックアレンジを始めとした各楽器の音のバランスが極めて良いのです。またKAMIJOのVoも一回りレベルアップした感があり、全体的なスケール感、統一感が段違いに良くなったと思います。
そして、曲の出来映えです。本作は全体的にアップテンポな曲が多く、しかも彼らお得意の「哀愁漂うおフランスワールドメロディ(?)」をこれでもか、というほど堪能出来ます。これまでは妙な捨て曲(特にミドルのヘヴィ曲)も見受けられましたが、本作ではそういった曲は無し。明るめの曲もありますが、これも出来は良いです(個人的に大好きというわけではないですが)。
一切ブレる事の無い方向性、レベルアップを遂げたサウンドと曲の出来映え。これほどファンが望む姿を見事に体現してみせるバンドは早々無いと思います。素晴らしい進化です!
お気に入りは「Flowery」。ネオクラシカルなGt、切なさ満載のメロディ、そして大爆走。これぞVersailles! と言える1曲です。他にも冒頭を飾る「MASQUERADE」、Keyがたまらなく悶絶を誘う「Vampire」、16分に渡る超大作「Faith & Decision」など、どれも良い出来です。
これからも同じ路線でお願いします!

VERSAILLES / 2012年作 / 80点
メジャー3枚目(通産5枚目)にして何とも寂しいラストアルバム。順調だと思ってたんですけど、本人達にしか分からない問題があったのかもしれないですね。
枚数を重ねる毎に音のクオリティが上がってきていますが、本作は凄く良いと褒めた前作を更に上回る、もはや完全にメジャーバンドクオリティと断言して良いレベルに達しています。うん、聞いてて実に気持ちが良いです。
が、残念だったのが音楽そのもののクオリティは下がってしまったという事。お約束のネオクラシカルからヘヴィミドル、ちょっと和風な曲、10分超えも大作まで揃えバラエティには富んでるんですが、どれもメロディがイマイチ弱い。特に中盤が退屈な曲が目立ちますね‥‥。
先ほどバラエティに富んでいると書きましたが、ぶっちゃけこのバンドってバラエティは富んでない方が良いと思います。竜頭蛇尾おフランスワールドでいいと思うんですよね。そうでない曲がことごとくつまらない出来なんだよな‥‥。
お気に入りは「Truth」。本作最後のハードナンバー。おフランスというよりかは典型的なメロパワナンバーなんですが、彼ら流の哀愁もキッチリ入っていて、とても聞き易かったです。
本作の出来はちょっと残念ではありましたが、方向性は相変わらず好きだったのでこれからも続けてほしかったのですが‥‥。何でもHIZAKIは別バンド立ち上げたらしいので、そっちに期待でもしましょうかね。


VHALDEMAR
(ヴァルデマール)
出身地‥‥スペイン
ジャンル‥‥ジャーマンメタル

FIGHT TO THE END / 2002年作 / 70点
情熱の国、スペイン出身の激熱ジャーマンメタルバンドの1枚目。
無骨でかつシンプルなジャーマンへヴィメタルがその身の上で、最近のバンドらしい爆走曲もかなり用意されています。Keyも入ってますが、装飾程度です。
上記した内容は別に問題ありません。しかしVoが実に独特で最初聞いた時はビビリました。カイ・ハイセンを無駄に超エネルギッシュにしたような、歌ってるのか叫んでるのか定かではないダミVoはとにかく強烈。一言で言うなら「下手くそ」なんですが(笑)。
楽曲はかなーり勇ましく格好良いし、間奏でのGtの超ネオクラシカルなプレイもいい感じなんですが、このVoがどーにもこーにも弊害に‥‥。やっぱさ、綺麗な声がいいよね。

I MADE MY OWN HELL / 2003年作 / 65点
2枚目です。
まったく変わってません。Voも変わってない‥‥。このVoさえ変わればそれなりに日本でも話題になると思うんだけどな‥‥。それにしてもGtは格好良いな。。


VIRTUOCITY
(バーチュオシティ)
出身地‥‥フィンランド
ジャンル‥‥ネオクラシカル・メタル

NORTHERN TWILIGHT SYMPHONY / 2004年作 / 75点
メタルの聖地フィンランド出身のネオクラメタルバンドの2枚目。
最近はめっきり聞かなくなった愚直なまでのネオクラメタルです。「早くなったALTARIA」ってのが的確な表現だと思うんですが、例に出したバンドそのものがマニアックでしたね‥‥。
テクニカルなGt、バロッキーな音色を奏でるKey、適度な疾走感、それなりに歌えているVoと、悪い点は何もありません。が、逆に言えば何かに秀でたものも無い為、大好きなジャンルでありながら印象は非常に地味。
日本には(ってか私は)「上手くなくても良いからクサメロがあればいいっ!」という人がたくさんいます。そういう人達の間でもそれほど話題にならない辺り、秀才ですらない「普通の子」というのがよく分かります。お気に入りは「Forever Young」。本作中最大の疾走曲。昔のSONATAをちょっと思い出してしまったよ‥‥。


VISION DIVINE
(ヴィジョン・ディヴァイン)
出身地‥‥イタリア
ジャンル‥‥メロディック・パワーメタル

VISION DIVINE / 1999年作 / 70点
ラビリンスのオラフ・トーセン(Gt)とラプソディのファビオ・リオーネ(Vo)が手を組んだメロパワバンドの1枚目。
上の情報だけ聞くと「すげーんとちゃうの!?」と期待大ですが、ラプソディ色はほとんど感じず、「ラビリンスの曲をファビオが歌ったら?」みたいな感じになってます。まあ、それだけでも凄いんですが、何かこっちではオラフの作曲能力がまったくと言っていい程光ってなく、非常に地味な印象を受けました。材料はいいけど、調理の仕方を間違えたみたいな感じっす。
お気に入りは「THE WHISPER」。この中では一番いいかな。
うーん、消化不良。次はどうにかしてくれい!

SEND ME AN ANGEL / 2002年作 / 70点
やっぱ地味だな。ラビリンスとラプソディを足したような壮大な音楽を期待したらいかんのでしょうかね?
ファビオがラプソの作曲をしてないから、そっち色が薄いのは分かるけど、名盤「Return To Heaven Denined」を作ったオラフが何故こんなつまらん曲しか作れんのだ! サビの盛り上げ方とか知ってるはずだろう!
演奏レベルが高いのは認めるけど、だからと言ってメロディが良いかどうかは別問題と改めて知る1枚(だからB級バンドはあなどれんのだ)。
お気に入りは「TAKE ON ME」。カヴァーです。でも、これが一番聞いてて面白かったです。ファビオの裏声が聞けるから。あと原曲が好きだから。

STREAM OF CINSCIOUSNESS / 2004年作 / 82点
Voのファビオがラプソに専念するという理由で脱退。で、新しいVoを加えての3枚目。
ファビオの後釜という何とも荷の重い役を引き受ける事になった新Voですが、この人がメッチャ上手いんですわ。イタリアにまだこんな上手いVoがいたんて‥‥。綺麗にのびるハイトーンは本当に美しい。
それに伴ってか、楽曲の方も前に比べると幾分良くなったと思います。ただ、まだまだ爪の甘さは残っており、サビが地味。ファビオ以上の逸材が実に勿体無い。もっと疾走系があってもいいだろうに。
お気に入りは「STREAM OF UNCINSCIOUSNESS」。1曲目だから。以上です。
周りの人達はかなりの高評価なんですけど、私はまだまだだと思いました。新Voはとてもいい人材なんだけど、まだ楽曲が頂けない。このバンドはいつになったら躍進するんでしょうか?

THE PERFECT MACHINE / 2005年作 / 80点
4枚目。
前作から加入した新Voさんは相変わらずメチャ上手いんですが、楽曲は基本的に変わらず「半生の麺を食わされてる」感じなのばかりです。まあ、それでも2ndに比べればまだ良いとは思いますが。
あと、ここに来てようやく分かってきましたが、リーダーであるオラフ・トーセンのGtって荒くありません? 繊細なタッチで雰囲気を盛り上げてくれるVoやKeyを台無しにしてるような気がします。それでも80点台をキープ出来てるのはVoが上手いからです。
お気に入りは「GOD IS DEAD」。サビの途中から疾走するのが好き。
一応全部持ってはいるんですけど‥‥オラフ、別のバンドいかねーかな‥‥。

THE 25TH HOUR / 2007年作 / 68点
5枚目。
Voが変わってからはそれなりの評価を受けてる気がするんですが、それでもそれが高評価とならないのは、一重にメロディが凡庸だからなんでしょう。いくら歌い手が上手くても、メロディが良くないのではお話になりません。
クオリティは枚数を重ねる毎に良くなってきていると思うんですが、本作は前2作よりもつまらない内容になっており、iPodを見てみたら、1曲しかインポートしてませんでした。何かこう貫禄が無いんですよね。演奏もまだ荒いし、作りが妙に新人臭いんですよね。
お気に入りは「Eyes Of A Child」。キラキラしながら疾走する曲です。これしかiPodにないって事は他は超地味な曲だったんでしょうね(あまり記憶に無い)。この曲も最高とは全然言えない作品ですけど。
そろそろ日本盤も危ういような、そんな気が私はします。

9 DEGREES WEST OF THE MOON / 2009年作 / 66点
6枚目。
奇跡の逸材と言われていたミケーレ・ルッピ(Vo)を解雇し、元Voであったファビオ・リオーネが復活。ファビオも十分に上手いですが、前任のミケーレもこのバンドには勿体ないくらいの逸材だっただけに、個人的にはちょっと残念です。いや、彼が別のバンドで大活躍してくれればそれでいいんですが。
で、それ以外に関してはあまり変わりません。もう6枚もアルバムを出しているのにいまいち中途半端な音質、散々言われて尚向上の兆しが見られないオラフのGt、そして何より微妙な歌メロ‥‥。リフは雑だし、スペーシーなKeyなんて絶対に必要無いと思います。
1曲目を聞いた時は「おっ、音は全然ダメだけど、歌メロはいいんじゃないのか?」などと思ってしまいましたが、その後気分はどんどん下降線を辿り、最後の方は途中で飛ばしてしまう始末。いや、何となく分かってはいましたけどね。いきなり変わるなんて思ってなかったもの。
お気に入りは「Letter To My Child Never Born」。その1曲目。それ以外に良い曲無し。
もうそろそろ本気で買うのをやめた方が良いと思うようになった今日この頃でした‥‥。


VISIONS OF ATLANTIS
(ビジョンズ・オブ・アトランティス)
出身地‥‥オーストリア
ジャンル‥‥メロディック・パワーメタル

ETERNAL ENDLESS INFINITY / 2002年作 / 73点
オーストラリア出身のシンフォニックメロスピバンドの1枚目。
その音楽性はソナタ+ナイトウィッシュ÷2と言った感じ。ソナタらしいスピード感(全曲ではないけど)とナイトウィッシュばりのソプラノを聞かせるのが特徴。それと珍しいのはメロパワバンドなのに男女ツインヴォーカルという事でしょうか? 勿論、男は普通声です。
音の整合性もとれてますし、バンド名に恥じないKeyなんかにはかなりのセンスを感じます。ジャケもかなり綺麗ですし(あのクリスチャン・ラッセンですよ!)。
んが、手放しでOKと言える程よくもありません。Drが軽くて重厚な音になってないとか、男Voが下手だとか、ミドルテンポが単調で面白くないとか。
特に男Voの下手さはかなりの減点。もっと言えば女性Voも抑揚に欠けるんで、結果ナイトウィッシュなんかには遠く及ばないですね。及んでたらもっと早くチェックしてたけど。
お気に入りは「Lords of the Sea」。疾走感がなかなかにいいですね。次に期待したんで購入しましたが、やっぱり次に期待っす。

CAST AWAY / 2004年作 / 77点
2枚目です。
前までは何曲かあった疾走曲が1曲も無くなってしまいました。代わりにミドルテンポの曲がアルバム全体を支配するようになりました。ですが、そのミドルがよく練りこまれ、結果的に非常に味のある作品になったと思います。
男女Vo共に着実にレベルアップし、各楽器も成熟したと思います。Keyもただキラキラするのではなく、時にはテクノっぽく後ろを彩るようになり、よくなったと思います。
前述しましたが、怒涛の疾走曲は1曲もありません。これはこれで悲しいですが、とにかくミドルが確実にレベルアップ。何て言うんでしょうね、ステーキが無くなった代わりに前菜とスープが凄く美味しくなったって感じでしょうか? 飛びぬけた曲は無いんですが、どれも高レベルだと思います。
これに不満足を唱える人もいるかと思いますが、私は歌メロの向上、じっくり聞かせるだけのレベルアップと、全然問題無いと思います。お気に入りは「Cast Away」、「Lost」の2曲。どれも即効性は無いですが、聴く程味が出てくると思います。

TRINITY / 2007年作 / 81点
Voを含む3人のメンバーが入れ替わった3枚目。
前作と同じく、ミドルナンバーのシンフォニックメタルがズラリと並んでいます。クオリティは更に上がっており、頼りなかったGtやDrの音などもかなり改善されています。
そんな中でも特筆すべきはVo。男女共に入れ変わっており、これが元NIGHTWISHのターヤと現NIGHTWISHのマルコにとてもよく似ています(絶対意識してる)。あそこまで上手くはないですが、他楽器以上にパワーアップしてる事は間違いありません。
結果、初期NIGHTWISHにより近づいたように思いました。
ただ、全体のレベルが上がったが故に飛び抜けた曲が消滅したのも事実。特に男性Voの歌メロの地味さは歯痒くして仕方ありません。メロディをちょっと変えただけで名曲になりそうな曲ばっかり‥‥(特に5〜7曲目とか)。
お気に入りは「SEVEN SEAS」。彼らの18番である「海洋をテーマとした曲」。大らかなKeyサウンドが良いです。
3枚目でも話題になってないっぽいですが、まあ仕方ないかな。私は好きですけど。


VOICE
(ヴォイス)
出身地‥‥ドイツ
ジャンル‥‥メロディック・パワーメタル

GOLDEN SIGNS / 2002年作 / 80点
ドイツ出身の正統派バンドの3枚目にして日本デビュー作。
その音楽性はKeyを含んだ実に真っ当な正統派メタルで、サビでは結構なコーラスを使っています。系統的にはドリームイーブルやバーニング・ポイントってな所でしょうか。特にVoはバーニング・Pそっくり。
なかなかのメロディを聞かせるツインGtに、味付けながらも良い働きのKey。そして、ミドルレンジでうまーく歌うVoと、楽器に関しては文句無いです。
あとはやっぱし楽曲ですね。疾走もそれなりに入っているし、どれも悪くはないんですが、歌メロが地味(フックに欠ける)なので飽きる;; もう少し熟練を重ねれば印象も違ってたと思います。
お気に入りはその頭の「GOLDEN SIGNS」。サビのコーラスが良いです。
サウンドホリックからの発売ですが、この会社出のバンドは毎回こんな感じの得点っすね。


VOLCANO
(ヴォルケイノ)
出身地‥‥日本
ジャンル‥‥メロディック・デスラッシュメタル

VIOLENT / 2000年作 / 86点
日本人Gt・屍忌蛇(シェージャ)氏がリーダーを務めるメロデスラッシュバンドの1枚目。
あまり潰れていないデスVoとザクザクと唸る楽曲が爆走しつつ、サビになると一転クサいメロディが溢れるというやや風変わりなアルバムで、無理に例えるなら「アークエネミーに爆走感と日本人らしいクサさをぶち込んだアルバム」という感じでしょうか?
日本人離れしたクオリティも凄いんですが、何と言っても屍忌蛇氏の弾くGtのメロディが素晴らしいです。メタル好きのツボを刺激しまくる流麗かつクサすぎるソロはどの曲でも冴え渡っており、例えそこに辿り着くまでがどれだけ退屈だろうと、その為だけに待てる程(笑)。
ただ、今言ったように流麗なサビ以外は普通のデスラッシュであり、正直退屈な場面もあります。詰まる所、屍忌蛇氏のGtだけがこのバンドの個性であり、聴き所と言えるんじゃないかなと思いました。
お気に入りは「VOLCANO」。この曲のサビはもう本当に最高ですわ!
とまあ、褒めつつ悪い所も書きましたが、良い作品だと思いますよ。少なくとも日本人だから、なんて理由で手にしないのは非常に勿体無いと断言出来ます。

DAVI / 2001年作 / 81点
2枚目。
基本路線は変わらないものの、やや疾走感を減退させ、代わりにグルーヴ感が加味されています。前はアークエネミーを例に出しましたが、今回はインフレイムスに近い味わいかな?
しかし、このバンドはんな変化は正直どうでも良かったりします。大事なのはやっぱし屍忌蛇氏の紡ぐ泣き泣きのメロディ。本作でもそれはバッチリと堪能出来るものの、残念ながら良し悪しの差が大きい‥‥。
「CHILD EYES」なんかはオルガンまで入れて、泣きの超名曲とさえ言っていい出来である一方、その前2曲が非常につまらなかったりします。
また、前回にも増してAメロ、Bメロの魅力に欠けていたり、Voが無理に音程をなぞろうとして失笑物になってしまっているなど、粗が目立ってる気がなりません。
後半になるとスピード感も増し、結構な高揚感が得られるんですが、聞き終えた後、全体的に見ると前よりも印象が悪いのは仕方ないです。。
お気に入りは勿論「CHILD EYES」。本当にこの曲は稀代の泣き名曲として玉座に飾るべきだと思いますよ!文句ばかりが目立ちましたが、80点台は行ける、何だかんだ言って良いアルバムだと思います。

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